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> NISSAN RASHEEN(STAND STONES 1/64) やっちゃえ!ニッサン(の車を)!>CARモデルの製作>2022年9月号
NISSAN RASHEEN(STAND STONES 1/64)
やっちゃえ!ニッサン(の車を)!
by
五六式(TYPE-56)
<自縄自縛(自爆)>
娘と某ショッピングモールのガチャガチャのお店を覗いていたら,1/64スケールのニッサン・ラシーンが¥300で出ていました。巡り合わせが良かったら,ファミリーカーとして乗ってみたかった車(当時乗っていた車がダメになる前にラシーンの生産が終わってしまいました。)です。試しにガチャッとやってみると・・・グリーンのが出てきました。全6色でなかなかよさげだけれど,組み立てキットになってるね・・・。
ライトブルーのが欲しいんだけれど・・・ガチャッ・・・ガチャッ・・・・・・・・・・・9回目に出てきました。不幸中の幸いだったのは,唯一出てこなかったアクアブルーのが10回目に出てきたこと・・・。
もし,読者の方に,五六式のように”やっちゃった”方がいましたら,参考にしてください。
今月号のどの特集にも関係ありませんが,市場からすぐに無くなってしまう商品なので敢えて採り上げました。←五六式,ポルシェ作れよ。
<実車について>
日産自動車が,1994年から2000にかけて販売したコンパクトクロスオーバーSUVで,ベースは,7代目サニー。生産は,Be-1や,それにつづく日産の一連のパイクカーと同じく,高田工業で行われた。
全グレードの駆動方式が4WDであったが,見た目ほど,悪路走破性能を追求した車ではなかった。
同時期に販売されていたサニーの一代前のメカニズムを流用した企画商品だったためか,フルモデルチェンジせずに6年間で販売を終了している。しかし,ライトな感覚で乗れることや比較的コンパクトな車体で燃費性能が良いことなどからユーザーには好評で,現在でも,日本各地にラシーンを専門に扱う業者が存在するほどである。
<キットについて>
塗装済みのほとんど完成している車体に,ヘッドライトやルーフレールなどの部品を取りつける構成になっています。各部品は,ぎゅっと押しつけて接合部の摩擦で固定するようになっています。リアゲートは,可動で,バンパーは,2種から選択。フロントグリルは,前期型と後期型で作り分けられています。
<製作>
ダブりが4個出ましたが,早まってガチャガチャの近くにいたお子さんにあげたり,帰りに中古屋によって売ったりしてはいけません。(←断言!)成形不良や組み立て中の部品の破損に備えるためです。今回,ウィンドウの成形不良が1件,スペアタイヤのステーの組み立て中の破損(←すごく細くて脆いのに組み付けがきつい)が3件,ホイールの塗装忘れが1件ありました。塗装も荒く,クローズアップに耐えられないものが数個ありました。ということで,手に入った10個は,最大限に活きることになりました。
1 試しに,一番多く手に入った白い車体のキットを組んでみました。力を加えないと入らない部品が多く,加減が分からないままにスペアタイヤのステーを破損。ルーフキャリアも,何処まではめ込めばいいか分からず,苦闘。下側のリアゲートはどうしてもはめ込めず苦悩。1号車は,組み立て試験体としてその使命を終えました。
2 タイヤの部品のゲート跡が処理されていないのでカッターで削り取りました。普通に置いておけば見えない部分ですが,手に取ると感触が悪く,悲しくなるので必須の作業です。
3 ヘッドライトは,曇っていたのでカッターの刃でカンナがけした後,タミヤアクリルのクリヤーを塗って透明度を上げました。
4 アクアブルーの車体のキットは,透明部品の樹脂の周りが悪く,一部が欠けていました。この部品は,クラッシュした1号車から転用可能だったので移植しました。この作業で,半完成の車体の分解のノウハウを得ることができました。
また,1個だけホイールを塗装していない個体がありました。これも,クラッシュした1号車から部品を転用しました。
「少佐ぁ~!助けて下さい。シャア少佐,助けて下さーい!」
「気の毒だが…しかし,クラウン。無駄死にではないぞ。」
5 リアゲートの取り付けは,困難です。
車体の組み付けの一部を緩めてリアゲートの取り付け部(下の写真の赤丸の所)を引き出してはめ込むと比較的楽に取りつけられます。・・・すぐ外れますが・・・。可動を諦めてリアゲート固定というのもよいと思います。今回作った物のうち,いくつかは,固定していますが,その際は,接続部のバリの処理が必要でした。
6 細かい部品のゲート跡を処理し,塗装が剥がれた部分をタッチアップしました。フロントのグリルは,前期型と後期型を作り分けるために別部品になっています。個体によっては,この部品のゲート跡がラフに処理されていることがあります。そのような場合は,丁寧に整形してタッチアップするかフォグランプ付きのごついバンパーを選択してラフな部分を目立たなくするとよいと思います。
7 6台を素組した後,あまりのボディを全塗装し,2台組み上げました。1つは,ルーフキャリアとごついスペアタイヤを廃したファミリーカー仕様の前期型。1つは,黄色い車体と黒いバンパーの後期型です。
シャーシを外すとき,一番前方の接続部が折れます(矢印)が,再組み立ての際に,支障はありません。
8 リアゲートは,固定とし,ヒンジは切り取って(赤丸)切り欠かれた部分は成形しました。
この作業で,リアゲート固定ためのとっかかりが無くなってしまったので透明部品にプラ板を貼ってのりしろ(青丸)としました。
可動を廃したことでリアゲート(上)の接続部がすっきりしました。なお,リアゲート(下)とバンパーの間に隙間ができます。これは,リアゲート(下)の可動域の確保のための隙間です。可動を廃し,ボディを再塗装するのなら,リアゲート(下)の下部を延長してやれば良かったのですが,今回は,根性が足りませんでした・・・涙・・・。
実車には,ルーフレールの無い個体やスペアタイヤを後部に搭載しない個体があります。キットのままでルーフレールやスペアタイヤ取りつけ用のステーを外すと不細工なので取り付け穴を塞いで成形してから全塗装してやらねばなりません。・・・涙・・・。
ニッサンのエンブレムとRASHEENの車名は,マスキングして残しました。ウィンドウォッシャーのぽっつりは,名前ペンの極細でえいやっと描き込みました。
<完成>
左の6台がキットのまま。前期型と後期型の違いは,フロントのグリルとウィンカーの色で分かるようになっています。
今回,全塗装した2台。ラシーンを専門に取り扱っているショップには,パーツの交換や追加,全塗装など様々なカスタムに対応しているところもあるそうです。
ということで,何色に塗ってもよいのじゃよ・・・。
ごつさを低減したファミリーカー仕様。
ちょっと粗めに見えますが,実物は,1/64スケールなのでこらえてください。
小さいけれど,車軸は金属で,ちゃんとしたシートやハンドルもついていて下手な1/32スケールキットよりもしっかりしているところがあります。
日産車のそろい踏みです。
TOMICA LIMITED VINTAGEやアオシマのパイクカーのガチャガチャと一緒に並べられます。アオシマのパオのできは驚異的です。
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