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(Photo) フォーランド・ナット

by  コルディッツ
博物館実機写真

 フォーランド・ナットは1955年に初飛行した、軽量安価で取り扱い容易なジェット戦闘機です。イギリス空軍は8機の試作発注を行いましたが、不採用でした。そこで輸出に回される事になり、ユーゴスラビア、フィンランド、インドに輸出されます。インドではライセンス生産も行った上、独自に改良を施した「アジート」 戦闘機を生産しています。第二次印パ戦争(1965年)、第三次印パ戦争(1971年)に於いてインド空軍のナット戦闘機は、パキスタン空軍のカナディアン・セイバーを撃墜する武勲を立てました。
 フィンランドは戦闘機型11機と写真偵察型2機を受領、1958年から1972年まで運用して、サーブ35と交替しています。

※ 本稿は博物館の標示と「大戦後戦闘機」(鶴書房)、Wikipediaを参照しました。

Folland Gnat F.1 XK-724
 王室空軍博物館コスフォードにて   2016年4月撮影




固定武装のアデン30mm機関砲2門は、エアインテークの外側に
収納されています。




Folland Gnat F.1 GN-101 Kreivi von Rosen 2018年7月撮影
 中部ファインランド空軍博物館(ティッカコスキ)にて





フィンランドもライセンス生産権を獲得しましたが、生産はしま
せんでした。フィンランド空軍は1958年7月30日に受領し、翌日
Lauri Pekuri少佐がGN-101号機で、フィンランド人として最初に
音の壁を突破しました。



エンジンはブリストル・シドレー オーフュース701ターボ
ジェット(20.9kN)を1基装備。



 Lauri Pekuriは第二次世界大戦で18.5機を撃墜したエースで、
大佐で退役しました。1942年に彼はブリュスター・バッファロー
(BW-372号機)で空戦中に被弾し、湖に不時着して生還しましたが、
機体は水没しました。その機体が引き揚げられ、同博物館に展示
されています。(2018年7月撮影)





Kreivi von Rosenは、フィンランド内戦中に、白軍陣営に最初の
飛行機を寄贈したスウェーデン貴族です。寄贈日の1918年3月6日は の
フィンランド空軍のバースディとなり、GN-101号機とサーブ35XS
DK-223号機、そしてF/A-18C HN-457号機の機名になりました。

 Folland Gnat F.1 GN-104    2018年7月撮影
 同博物館のゲートガードをしています。



イギリス空軍は戦闘機型は不採用にしましたが、胴体を延長し、
タンデム複座とした練習機型(T,1)は採用しました。運動性に優れ
ていたので、アクロバットチームのレッド・アローズでも使用され
ましたので、ご紹介します。

 Folland Gnat T.1 XR-977
 王室空軍博物館コスフォードにて   2016年4月撮影





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