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  F105D サンダーチーフ(マルサン1/100)

by 小山新一



(実機について)
 第二次世界大戦中、ヘビー級の単座戦闘機として名をはせたP47サンダーボルトの設計者、アレキサンダー・カートヴェリが手がけたジェット戦闘機だ。初めから戦闘爆撃機として設計され、胴体下部に長大な爆弾倉をもつ。のみならず主翼と胴体下面に、燃料タンクや多彩な武装を外装できる。このタフな搭載能力を買われ、ベトナム戦争では対地攻撃を主たる任務として活躍した。ために、北ベトナムの市民やベトコンの兵士たちの憎まれ役の筆頭であった(対戦闘機戦闘はもっぱらF4ファントムの役割であった)。
 エリア・ルールの採用で、胴体中央がスリムにくびれてはいるが、全体形はP47の流れをくむ重量感にあふれている。

(キットについて)

 前回のマルサン1/100 F104J はマルサン健在のときに購入し、作っているが、このF105D はボックスもみた記憶がない。
 今回作ったキットはヤフオクで入手したもので、価格の表示が見当たらないが、多分 F104J 同様当時価格は80円であったと思われる。
 私の1/100完成機コレクションには、すでにタミヤのミニジェット・シリーズのF105Dがある。そのよくできたタミヤのF105Dと比べると、あちこちラフな箇所があるが、全体としては良くまとまっている。今なら不要な凸リベットが、胴体、翼パーツに打ってあるのは当時のトレンドだが、控えめな大きさで気にならない。
 機体に関する限り、タミヤのそれとそう遜色がない。主脚の小カバーなども抜かりなくパーツ化されている。ただし、タミヤのキットに豊富についている武装パーツや燃料タンクなどのアクセサリーは一切ない。
 塗装の指定は無塗装銀で、デカールもそれ用のものがついていて、細かい注意書きもひと通りそろっている。しかし何しろ半世紀前のキットである。デカールは使えぬものと決め、あと一機ストックがあるタミヤのF105Dのデカールを用いた。ためにタミヤと同じベトナム迷彩にせざるを得ず、タミヤ製と並べたときに変化に乏しくなってしまった。少し離れてみたとき、どっちがどっちだっけとなるのはマルサンのF105の出来の良さを示すものであろう(武装アリがタミヤ、なしがマルサンである)。
 1/100の完成機がまた一つ増えたことで、「やっぱり1/100のコンプリート、めざしてませんか?」という模型仲間がいるが、それは念頭にないことを改めて明言しておく。

ボックス・アート


インスト


前方からみた右側面


後方からみた左側面


デカール(上がタミヤ、下がマルサン)


タミヤとのツーショット(上がタミヤ、下がマルサン)



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