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特集 72

五式戦 (ファインモールド 1/72)

  by 寿



 ナナニイの特集と言うことで作ってしまいました五式戦。
 
 ホントは別のヤツを作っていたんだけれども、間に合わなくなりそうだったので急遽コイツに鞍替えしてしてしまったという「なんじゃそりゃ」的な理由での登場です。とはいえ、コレは一〇年以上前にお手つきになって以来箱の中で眠っていた発掘兵器物件なので、ようやく陽の目が見れて一安心といったトコロなのですよ。



 いやぁ~お待たせしちゃったね、五式戦クン。決して忘れていた訳じゃないんだよ。ただちょっと都合が合わなくなったというか、箱にしまったらいつの間にか月日が経っちゃったというか、発作的に別のヤツを作らなきゃならない事態に陥っちゃったとか、まぁそんな感じ。箱を開けた途端「あ、しまった」とか思って無いからね、ホントだよ?



 どちらかと言えば「嗚呼、わたしにもこんな時代があったなぁ」的なタイムカプセルを開けた時の感慨と言えば近いでしょうか。過去の自分と向き合うというか自省と回顧録の世界に浸る一時というか、そんな崇高な心持ちなのであります。決して「お手つきでチョロく完成出来るヤツなかったかなぁ」とか不届きな気持ちで積みプラ置き場から発掘してきた訳では無いのです、決して! 



  それはさて置き、長年放置していた代償というのはそれなりに在りましてデカールがご昇天あそばされていました。デカールの製造年月日が1999年だったので恐怖の大王が降ってきた、ぢゃなくって二三年もの歳月に耐えきれなかったようです。ヤベぇ!我が家のストックで二〇年オーバーのブツっていったい幾つあるんだろ。 



 ハセガワ様のデカールは黄ばむだの何だのと言われながらまだしっかり使えるから個人的には信頼してるんですけれど、今回のファインの様に水に浸けた途端ぷちぷち千切れてゆくのは勘弁して欲しいものです。台紙にくっついてる時点では充分に使えると思っていたんだけどなぁ。ちょっと前のモノのBf110然り、本気でデカールのリペアは考えなきゃならんとつくづく思い知った次第。



   プラスチックは兎も角デカールはナマモノ。皆様、賞味期限切れには充分にお気を付け下さい。
 明日は永遠にやってくるなんて思ってちゃ駄目だ、今すぐ作ろうプラモデル。俺たち(モデラー)に明日は無い、なのであります。


製作の詳細

(写真1)開けてびっくり玉手箱。箱の中に何故か入っている三匹分の五式戦。見てみればファインの他にアオシマとRSモデルが押し込んであった。どうりで持ったときに重かった訳だよ。士の字になっているのは二匹だけれども裏側にはランナーから切り飛ばしただけのもう一匹が隠れている。なにゆえ?
 嗚呼そうか、この時きっと五式戦のストックを一気に大量生産してやろうと目論んだんだな。そして途中で別種の事態(たぶん面倒くさくなった)が発生して一時預けにしたんだな。何時もの事である、困ったもんだ。
 ちなみに銀色で塗ってあるヤツが今回完成させたファインモールドの五式戦で、黒いヤツはRSモデルの排気タービン過給機付きのヤツです。コイツもアオシマの五式戦二型が出て意味不明の物件になっちゃった。早々に完成させてやらないといけない。でもまた今度ね♡

(写真2) 表側は下塗りまで済ませてある。でも着陸灯は貼り付けただけだったのでいつものようにバリバリ削って磨き出しです。こういう部分を見ると昔は大雑把だったなぁと思うコトしきり。




(写真3) 昔の塗りが気に入らなかったので一旦1000番のサンドペーパーで磨き落とした後、パネルラインをグロスブラックで塗って銀で再塗装。裏側だし最初のまんまでも誰も気にしなかっただろうけれど、まぁコレも一種の自己満足ってヤツですよ。

(写真4) 脚カバーもぱぱっと塗っちゃってこんな感じに。



(写真5) 指定色の上に薄松葉色をぷーと吹いた後に主翼前縁の識別帯をぱぱっと塗っとく。おお、完成は目の前じゃね。やっぱ作りかけのブツだと作業も早いわ、なんて軽~く考えておりました、この瞬間までは。

(写真6)上が今回完成させたファインモールドの五式戦で下がアオシマ。何故にアオシマが出てくるのかと申しますと・・・・


(写真7) こういう訳です。ファインのデカールが死んでいたのでアオシマのデカールからパクって来ました。コーショーンデータやウォークウェイラインが余分に入っていて良かった。日の丸くらい後でいくらでも塗れるでのう。アオシマ様々であります、助かったよホント。白の透けも無いし発色も良いし優秀なデカール様であります。

(写真8) デカールがスカった時にはどうしようかしらんと思ったけれど、代替デカールがあって良かった良かった。ファインのデカールが粉々に千切れた時にはウォークウェイラインを塗らねばならんのかと溜息出ちゃったもんね。持つべき物は新品のストックじゃのう。
 しかしこれはゴールではありません。むしろ始まりなのです。ストックはまだまだ棚の上にうずたかくそびえ立っているのであります。デカールがヤバそうなヤツから片端に作って行かねばならんのかと思うと、あ、目眩が・・・・



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