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トヨタ セリカターボ4WD (ハセガワ 1/24)
by 入江健次
今回は20年ぐらい前に作ったセリカターボ4WDを紹介させてください。私はトヨタのモータースポーツと言えばラリーだと思います。
80年代の世界ラリー選手権WRCにおいて、モンスター4WDのグループBが廃止された後のグループAで、しばらくランチアデルタの独壇場でしたが、スーパーファーストと言われたトヨタセリカGT-FOUR(ST165)が登場、ランチアに挑戦し1990年にカルロス・サインツがドライバータイトルを取りました。その後、ST165の後継としてこのST185 が出てきたのですが、これにはトヨタチームヨーロッパ(TTE)の監督オベ・アンダーソンは、初めて見たときに愕然としたと聞きます。次期GT-FOURに期待していた私もがっかりしました。フロントのオーバーハングが長すぎ、ボディーもまんじゅうの様で、TVコマーシャルではエディ・マーフィーが「スゴスバセリカ」などと意味不明のことを言ってましたが、ラリーで勝つためのボディ-デザインに正反対であったからです。後のスバルや三菱を見ればそれは明かです。
純粋に車として見たときは、かの徳大寺さんは「新しいセリカはアールヌーボーだね。」と言ってました。しかし予想に反し、TTEは見事な仕事をしました。この車で1992にドライバータイトル、1993-1994でメーカー/ドライバータイトルを獲得します。
先に述べた、TTEの監督オベ・アンダーソンさんはスターレットのテレビCMではラリーの神様と言われて出てましたが、若い頃から独自に主にトヨタ車でラリーに挑戦、最後はラリー中の事故で亡くなります。本当の神様になりました。まさにラリーに捧げた人生でした。
模型はハセガワがいくつかバリエーション替えで出していて、タミヤからも出てました。私は両社のほとんどを作りましたが、ボディー形状はハセガワは、さすがヒコーキのハセガワで実車に見事なまで忠実です。タミヤはボディーはデフォルメがきつすぎですが、細部は細かく再現されています。なぜ断言できるのかと言いますと、結局、私はこの車を2台も買ったからです。GT-FOURが出てすぐAE86から乗り換え、そうしたらグループAのホモロゲーション用のGT-FOUR RCと言うのが出てきたのです。メーカーはそのようなことはやめてほしいです。しかし、どう見ても格好良く、がまんできず、また乗り換えてしまったのです。
1992モデルはサインツのツールドコルス仕様、レプソルカラーで、太めのボディーに赤い丸い模様でモーモーカラーとか言われてました。OZレーシングのホイールが格好良く、私も履いてました。改造点はルーフのベンチレーションを開けた事と、燃料タンクの修正、1/24ぐらいだとインテリアの再現も手が抜けず、それぞれのラリーで特に燃料タンクの形状が違うのでラリーの雑誌などを見て改造しました。シフトレバー部分やインパネの細部再現です。ノーズの下にブレーキ冷却のダクトをつけたことです。
1993モデルはモンテカルロのカンクネン車です。スポンサーがカストロールに変わりカラーリングも大きく変わりました。テレビで聞いた1993のモンテカルロにおける明らかに去年と違うエンジンサウンドは大変美しい音色だった事覚えています。ハセガワはこのカラーリングの再現にカルトグラフのデカールを採用、これはうれしかったですね。今でも褪せることの無い見事な発色です。改造点はやはり燃料タンクとインテリアの細かい再現、そしてナイトステージ用のライトポッド取付のカバーがフロントバンパーについているのでそれをパテ盛りで再現しました。すべての模型にはカルトグラフのデカールをつけて欲しいです。特に車の競技車と飛行機は。
ラリーカーは本当に魅力的です。私はラリーカーは沢山作りましたが、トヨタのWRC全モデルの模型を制作するのもライフワークの一つです。
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