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特集 アメリカ

ベル P-39Q エアラコブラ (エデュアルド 1/48)

  by 老人とプラモ

 P-39は初飛行が1939年4月。エンジンをミッドシップに配し、操縦席床下を通した延長軸でプロペラ駆動。この配置により有利な重量バランスで運動性に優れ、また機首のスペースに重武装搭載、という多くのメリットの期待できる新型戦闘機として開発されました。しかし量産は、試作時に装備された排気タービンを外した仕様で行われることとなり、当然、平凡な性能に落ち込みました。小生の邪推ですが、戦雲迫るこの時期に陸軍の保守的な採用決定者としては 新規要素の多すぎる設計 経験の少ない開発チーム を敬遠したのではないでしょうか?? その結果、排気タービンはP-38に、量産優先はP-40に という指示がなされても不思議ではないと思います。出荷されたP-39は 期待外れの性能 という烙印を押されて、アメリカ、イギリスで継子扱い。これでも使え、とレンドリースで送られたソ連で大化け変化(へんげ)。地上攻撃機として、また装備を軽量化して対戦闘機用として 大いに重宝された数奇な運命の戦闘機です。 

 エデュアルドのP-39Qは1944年の太平洋戦線の機体をモデルにしています。塗装指示では主翼前端と尾翼全体を白塗りするのですが、この塗装パターンの実機写真はどれも使い込まれたB級の機体のようで 白の塗装は辞めました。



 三車輪式の戦闘機はP-39が米軍初。前輪のお陰で 着陸時にプロペラが地面を打ったり、不整地でもんどりうって裏返しになる恐れは少なくなっています。これもソ連の前線で好かれた理由の一つでしょう。


 カードア式の機体は脱出時に水平尾翼が乗員を直撃する危険があると言われていますが、この角度で見ると納得です。


 P-39は主翼端下面が反り上がっていますがエデュアルドのキットはこの部分のモールドが厚く表現としてはおとなしい。


  育ての親にめぐまれず名機になり損ねた機体のせいか、過不足のないキットで地味な仕上がりになりました。



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