サードパーティのレジンパーツやエッチングパーツは発売されているようですが、入手できませんでしたので、ディテールアップにはプラ板、プラ棒、真鍮線等を総動員してパーツを自作せざるを得ませんでした(完成後にFireball
Modelworksから「Huey Modern Medevac Interior」という救助ホイスト等のインテリアレジンパーツが発売されていることが判りました)。
その自作部分の主なポイントは次の通りですが、インテリアとエンジンの再現に力点をおきました。
① キットの透明パーツは歪が大きいため、フロントガラス、操縦席上部ガラス以外の平面ガラス部は透明のCDケースを切り出した透明パーツに置き換え。
② 操縦席横のドアに厚みを持たせるとともに、内側にポケットや開閉レバーを自作。
③ キャビン右舷は救助ホイストと装備品ラックを、左舷は手摺、操作ボックスをプラ板、プラパイプで自作。救助ホイストは写真を見て現物合わせで自作。支柱はプラパイプ、アームは1.2㎜のプラ板4枚積層の削り出し、他の部分は0.5㎜のプラ板より組み上げ。ホイストアーム先端のフックは糸ハンダを叩き出しで形を整えた。また、救助ホイスト電源ケーブル等も再現。
塗装は、全面黄色で黒い縁取りのある赤いバンドの塗装です。全面の黄色は、「IPMS Color Cross-ReferenceGuide」によるとFS13538とのことでしたのでMr.カラー№329を、バンドの赤はFS11105あるいはFS11136と判断しましたのでMr.カラー№327としました。インストラクションの塗装指示とは異なっていますが、作例の胴体上面塗装は、実機写真と海外モデラー作品からこのようになっていると判断しました。
デカールは、赤のバンド以外はキット付属のデカールを使用しました。薄くて密着性もよくシルバリングもおこさない良質のデカールでした。マーキングは、カナダ国防軍第439
Squadron所属機です。作例の機番108の機体のコクピット上部のブレードアンテナの塗装は黒ではなく白になっていますので注意が必要です。
CH-118の資料としては、インターネットサイト「Aircraft Walkarounds」が細部写真も多く役に立ちました(URL http://hedgehoghollow.com/buzz/walkarounds/)。
UH-1Dの資料としては、Kagero「UH-1D(2007年)」は小さな判型(16.3㎝×23.6㎝)の全42頁の写真集ですが、1頁につき2~4枚のモデラー目線でのクローズアップ写真が多く、救助用ホイストの写真もあり一番参考になりました。次に独語で書かれているので一般的ではないですがMotor
Buch Verlag「Bell UH-1D Huey(2010年)」には計器盤イラスト、エンジンクローズアップ、製造過程等模型製作の参考になる写真が多く、独語が読めなくとも写真だけでも十分参考になります。一般的なUH-1の資料としては、Squadron/Signal「Modern
Military Aircraft Huey(1983年)」、「UH-1 in color(1992年)」、「In Action №75 UH-1
Huey(1986年)」、「In Action UH-1 Huey(2017年)」、Schiffer「The Huey in Vietnam(2021年)」、Aviation
Classics「№27 Bell UH-1 Iroquois The Immortal Huey(2015年)」を参考にしました。
Home> Bell CH-118 Iroquois (Revell 1/32 UH-1D Huey Gunshipより改造)>飛行機プラモデル製作>2023年6月号
Vol.178 2023 June. www.webmodelers.com /Office webmodelers all right
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editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず リンクフリー