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　(Photo)　ドイツ空軍博物館再訪

by　コルディッツ

博物館実機写真

　やっとコロナ禍も収まったので、3年振りに海外の航空博物館を拝観しました。目的地はベルリン、旧テンペルホーフ空港に展示と聞くFw200コンドルがお目当てでした。ところが現地に行って拝観を申し出ると、公開は「Summer time」と瞬殺されました。
　Fw200は1981年にノルウェーのトロンへイム付近のフィヨルドで沈没状態で発見、1999年に引き揚げられます。ドイツ技術博物館、ルフトハンザドイツ航空、エアバス・オペレーションズ・ドイツ、ロールス・ロイス・ドイツの4団体協力で復元し、2021年5月27日にベルリンのドイツ技術博物館で公開展示された後、旧テンペルホーフ空港に移動したものです。
　
旧テンぺルホーフ空港正面　　　　　　　以下2023年4月撮影

　空港建物自体も観光名所ですが、Fw200の拝観を夢に描き、コロナ禍に耐えてきた積もりだったので、Summer Time の一言で瞬殺された私に、空港を見学する気力はありませんでした…
　この建物は映画「ヒトラー最後の12日間」でロケに使用されたように記憶していますが、資料が見つからず残念です。
　翌日は、気を取り直して9年振りにガトウのドイツ空軍博物館を拝観しました。市内から電車又は地下鉄でシュパンダウに出て、駅前のバス停で135番バスAlt-Kladow行きに乗車、約20分で着くSeekorso停留所で下車し、そこにある案内表示に従い、700ｍ位歩いて住宅街を抜けると、ドイツ空軍博物館の入口です。入館料は無料、開館は火曜日から日曜日の10:00～18:00です。

　今回は9年前に展示のなかった機体をご紹介します。

　 Halberstadt CL.Ⅳ　D-IBAO

　ハルバーシュタットCL.Ⅳは第1次世界大戦中のドイツ軍の複葉地上攻撃機です。展示機は戦後にドイツの民間航空会社で運用されていました。

　CASA 2.111/C-2111B　125　（機体はHe111-16　GI-AD）

　 He111！と書きたい所ですが、ロールス・ロイス・マーリンを装備したスペイン版で、C-2111はスペイン空軍での呼称です。
　せめてエンジン部を換えてくれないかと思いましたが、飛行状態で展示してくれたお陰で、機体下部の観察ができ、さらに爆弾庫を開いてくれていたので、意外に感激しました。

　爆弾の搭載方法が分かる展示は珍しいです。下部ゴンドラ銃座は、後方向きのガラス面が突き出ていることが確認できました。
　展示機は爆撃機型のC.2111B型とありましたが、資料によってはD型（偵察機型）とする説もあります。なおE型は輸送機型です。

　Fw190A-8/N 990007 （Fw190A-8/R2 WNr682060として）

　再製造された13機のA-8の1機で、静態展示を目的にしたのか、
Fw190A9のテストに使われたBMW801 S1エンジンを搭載します。

　キャノピーもA-9で用いられた物を再利用しています。
ガトウではFw190D-9 WNr210968がレストア中ですが、未だ拝観は叶いません。

　 Messerschmitt Me108B-1 WNr2126

　第二次世界大戦中にバルト海のリューゲン島に墜落した機体で、ホテルで展示されていた物を、2009年に博物館が入手しました。

　Panavia Tornado IDS 44＋68

　トーネードは1974年に初飛行に成功した西欧初の可変翼多目的攻撃機で、イギリス、西ドイツ（当時）、イタリアの3ヶ国で共同開発されました。IDSは攻撃機型で27mm機関砲2門を装備、胴体下に3カ所、主翼下に4カ所のハードポイントを備え、最大9トンまでの各種武装を搭載できます。

　増槽を懸架するパイロンから、枝分かれのパイロンを出し、ミサイルを装備しているのは知りませんでした。
　
　博物館には売店が付属していますが、関係者が持ち寄った？プラモデルが販売されていました。個人収集の「積みプラ」の集合に思えます。

　意外に日本製キットも混じり愉しめました。タミヤ72のX-1は20ユーロ、日模72の九六艦戦が15ユーロ、オータキ72のMU-2が12ユーロ、レベル72の月光が20ユーロとありました。以前ドイツのデパートでプラモデルを購入したことがありましたが、今は置き場もなく残念です。プラモデル販売を見たのは技術博物館と当博物館だけでした。ドイツのプラモデルもネットに移動したようです。（1ユーロは約150円でした）

　※　本稿は博物館の標示と英文Wikipediaを参照しました。

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