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B-47 ストラトジェット (レベル 1/114)

  by 加藤 寛之

 レベルの古いスコーピオンを組んだら面白かったので、今度はB-47を組んでみた。



 いわゆる箱スケールで、1954年の刻印があるキット。飛行機のプラモデルは1960年代後半くらいから飛躍的に品質が向上したと思うが、それ以前の模索時代の「こんな感じ」で作られた金型だといえる。その時代のあり方、つまり細部の精度でなく、プラモデルって面白いぞ、ワクワクするぞ、って考え方のプラモデルだ。形状をみると、B-47の初期形態だと思う。まあ、何型かを論じるキットではない。B-47ってこうだよね、でいい製品なのだ。
 キットは御覧の通りの脚ナシで、パーツ構成は見たとおりの簡単さ。パーツの合いはガタガタだ。驚きは主翼で、上面の真ん中で上下分割している。そうすると何が起こるか。プラ成形の事後変形で、翼端が上がるように曲がる。つまり、飛行時の翼の曲がりが再現される。それだけではない。主翼上面にある黒線は、そのパーツ分割溝で表現される。「そのまま組めばB-47になります」という、凄いキットだった。もちろん、表面は鏡面仕上げで、プラは銀色成形なので、全体は塗らなくていいことを前提にしている。



 組むにはガタガタだから、切削作業で机上はゴミだらけ。とにかく削って形を整えるのだが、実機に似ているか否かは考えない。形が整えばよい。
 主翼は上反りを左右でそれなりに揃えるようにグイグイと力を込めて曲げる。まあ、イイや、くらい揃えてよしとする。上面はへろへろ・ガタガタだから、全面をガリガリ削って翼面らしくする。そうしたら、上面パーツにはめ込んだパーツとの溝が、黒っぽくなった。パーツの湯流れが要因でそうなるのだが、「黒線はこのままでもイイか」と思えるほど。溝でもいいが、削れば黒線になるのは、キットとして面白い。とはいえ、黒は胴体上面に塗る必要があって、翼上面の黒と差があるのもどうかと思ったので、その変色部分に黒線を塗った。地色の変色部分が見え隠れするので黒線がスッキリしないが、べつに問題なし。この黒線だけれども、実機は翼端までまっすぐでなく、多少デコボコがある。わかっちゃいるけど気にしない。 



 あらためて塗装を書くと、全体の銀はキット素材色のままで、コックピット周りと黒線を塗り、主翼端と垂直尾翼先端には、いかにもB-47ということで赤色をチョコッと塗ってみた。ランナーからの切り離し跡には銀を塗ってごまかし、エッジ部分にはシャインシルバーをちょこっと塗ってメリハリを付けている。
 デカールは使えそうにないので、テキトウにそのあたりにある余りデカールを貼ることにした。スコーピオンで酷い目にあったので、こんどはキットにある文字やマークの凸モールドをあらかじめ削っておく。でも、その跡は黒変して残る。これを、位置が分かって便利だね、と思うか、跡が見えて困ると考えるかは、つくり手の心の問題。私は前者。
最後に、缶スプレーの光沢をプ~~~とかけて完成とした。

 いいよね~~、プラモデルっぽいよね。作るのは、それなりに大変だけれど、カッコいいよね~~。精密とか、塗装再現とか、それとゼンゼン違うけど、いいよね~~。 



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