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> フタバスズキリュウ Futabasaurus suzukii (WAVE1/35)> 特集 日本甲冑、橋、建物、鉄道、動物、恐竜など>2024年3月号
フタバスズキリュウ Futabasaurus suzukii (WAVE1/35)
by
五六式(TYPE-56)
日本産の古生物,フタバスズキリュウを作りました。たまには新キットで楽をしても良いよね。
<フタバスズキリュウについて>
白亜紀に生息していた首長竜(恐竜とは別系統の動物群)エラスモサウルス科の一種で全長は約8m。1968年に福島県いわき市で化石が発見されている。
<キットについて>
2023年,WAVEから,これまでリリースしたキット群とは何のつながりも無い,古生物のキットが発売されました。その後,関連キットが出ることも無く現在に至っていますが,五六式は,今後の動向に注目しています。
接着剤不要のスナップフィットキットで,ポーズ変更用の差し替えパーツ(伸ばした首と曲げた首,閉じた顎と開いた顎)にジョイント用の2パーツ,スタンド用の2パーツがついて合計18パーツで構成されています。また,体表の部分にゲート跡が残らないようにアンダーゲートが多用されています。
説明図には,ところどころにフタバスズキリュウの豆知識が載っています。
<製作>
パーツの精度は,非常に高く,アンダーゲートの部分を丁寧に処理してやれば,部品の継ぎ目は,ほとんど分からなくなります。とはいうものの,スナップフィットキットの宿命でプラスチックの弾性により,部品のつなぎ目がだんだん開いていくので各部をがっちり接着しました。
① 前肢と後肢は,ほとんど隙間無く胴体と接続しますが,ジョイントとなる部分の弾性により隙間が徐々に開いてきます。ここは,ジョイントの部分を切り取って(位置決めのために少し残すこと)通常のプラスチック用接着剤を多めに使ってがっちり接着します。うまくいけば,この部分の隙間は,消えてしまいます。
② 首の部分は,接着部にどうしても隙間ができてしまいますが,20世紀のキットと比べると驚異的といってよいほどその隙間は目立ちません。ここは,技術の進歩に感謝しつつ,瞬間接着剤やパテでその僅かな隙間を埋めるとよいでしょう。
頭部と首もよくフィットしますが,差し替え式にすると隙間が目立ってしまいました。ここは,涙を飲んで固定式にしました。
首と胴体は,ほぼ隙間無く接続できるので差し替え式にしました。うまく調整すると,真横から見ない限り隙間は見えません。調整は,接続部の断面をやすりスティックで削ることで行いますが,やり過ぎるとかえって隙間を広げたり首と胴体の間に段差ができてしまうのでほどほどのところで妥協するか,いっそ差し替えを諦めて接着するか,どちらかをおすすめします。 (赤く塗ったところを中心に削って調整します。縁を削ると段差ができるので注意。)
<完成>
塗装は,いつも通りの筆塗りです。今回は,クジラやイルカのようなグレー系2色の塗り分けとしました。写真では分かりにくいですが,背中側のグレーは,三層塗り重ねています。
説明書では,第二次大戦期のアメリカ海軍機のような青系3色の塗り分けを指定しています。サンマやサバのような背中が暗色で腹が白いという体色は,比較的水面に近いところで遊泳している生物の生存生を高めます。もし,全身が黒かったら,成体になるまで生き延びることはできないでしょう。
プラスチックの弾性により,どうしても首の付け根に隙間ができてしまいます。まぁ,スタンド接続ためにお腹に大穴が空いているのでそれに比べれば些細な問題とも言えます。(よね?)
体色のグレー2色の境界は,筆塗りでぼかしました。基本色を塗った後,半つや消しのトップコートをかけ,その後,目や口腔内を塗装しました。
長い首は,魚を捕らえるときは有利にはたらきますが,競合種との闘争においては,著しく不利になってしまったようです。首長竜の一族は,同時代の大型海棲は虫類とともに滅びてしまったのか,それとも,誰も知らないところで密かに生き延びているのか・・・。
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