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特集 船

戦艦信濃 (フジミ 1/700)

  by 寿

 大和型三番艦の信濃です。史実では空母に改装されて実戦に出る前に沈められてしまいましたが、当初の計画通りだったらどーなったかなぁと、まぁ、いつもの寿的妄想で作ってしまいました。 



 本来海軍の要求は四隻分だったんだけど、一隻却下されたので三隻。海軍の要求がそのまま通れば四隻の大和級が建造される予定だったようです。また、ウソかホントか最終的な八・八艦隊計画では、大和級戦艦を八隻、高速戦艦を八隻揃えるつもりだったのだとかなんとか。うーん、アメリカでもキビシイんじゃね?国庫が空っぽになっちゃうよ。タダのフカシのような気がする。



 ちなみにアメリカは、戦艦よりも速く重巡よりも強力な金剛級が通商破壊に専念されたらヤベぇ、っていう危機感から対金剛級として高速のアイオワ級を建艦しているので、防御力重視で高速戦艦から中速戦艦へと方針変更した日本とは真逆の反応で面白いです。
 日本としては、日本海海戦と似たシチュエーションの、ユトランド沖海戦の戦訓がキョーレツだったのかも知れません。 



 まぁ艦隊決戦なんてものは、敵味方双方がソレを望んで初めて成立する極めて稀な状況なので、それに国の命運を賭けるというのもどーかなーという気はするのですけれどもね。片方が逃げ出したら絶対に成立しないし(最悪、反航戦で一撃だけ交してトンズラ)、海は広いし大きいし、会敵出来ないことも多いですしね。



 大和級戦艦が活躍出来なかった理由は色々言われていますけど、鈍足だったというのも良く聞く話です。確かに空母部隊に随伴出来ないというのはデメリットですけど、どのような状況でも最高速度を出し、戦闘能力を維持できるというのは大事なコトだと思うんですよ。
 例えばキングジョージⅤ世級は、最高速度発揮時や荒天時に一番砲塔が波かぶって射撃できなくなるという欠点がある訳ですし、一概に足が遅いと切って落とすのは違うんじゃないかしらん。 



  昨今では大和級戦艦は大いなる無駄、先見の明が無かった愚行の産物と言われることも多いです。でも二次大戦が始まった頃にはまだ戦艦の時代だったのですし、実績の無い航空機に国の命運を託すというのも危うい話です。四六サンチ砲を乗せた戦艦としては極めてコンパクトで、かつ、頑健な構造を併せ持った、まさに当時の日本艦船技術の最高峰であったことに間違いはありません。



 技術は日進月歩で、昨日の最新技術が今日は陳腐化するなんてのも良く聞く話です。
 工業製品は適材適所。長所も短所も合わせ呑み、特質に合った使い方をするか否かで、生きもするし死にもする。そういうコトなんじゃないかと思うのです。

製作の詳細

(写真1)先ずはカタパルトの廃止に伴って後部甲板を新造。危険極まりない航空燃料をオミット出来るし、下駄履き機が戦場で生き残れなくなったから、まぁ、艦載機が無くなるのは仕方ない。でも戦艦信濃が新たに面一の後部甲板を装備したのかどうかは不明です。艦隊空母との連絡用にオートジャイロを搭載する可能性は無きにしも非ずだけど・・・・

(写真2)取敢えず艦橋はパパッと組んでシャドー部分を黒塗り。




(写真3)主砲は全て仰角を揃えるために砲塔を並べて接着。でも微妙にズレちゃった。もっとちゃんとした冶具を用意すべきだったよ。とほ~。

(写真4) 取敢えず各パーツがそろったので乗せてみた。ん~こんな感じかぁ。副砲が無いと随分変わって見えるのう。



(写真5) 防煙覆い付きの三連装機銃座群団。集合体恐怖症のヒトには辛い光景かも知んない。よく「主砲の爆風よけの為云々」っていう説明があるけれど、個人的には直上にある高角砲のブラストや発砲煙、そして甲板縁の波飛沫よけが目的なんじゃないかしらん、と思ってます。だって主砲撃つタイミングで機銃や高角砲撃つなんて在り得なさそうだし、その逆もまたそうだろうし。(因みに主砲対空用の三式弾は開発者以外に対空効果報告が上がっていない・・・・)

(写真6) 先ずはブラックグレーでぶわ~っと下塗り。黒っぽいと正に「大和級」って感じじゃね。




(写真7) 次にミディアムブルーをぷーと吹く。ん~、これってエゲレスの船?もしくはアイオワ級のパチもんかな。



(写真8) 舷側をスプリッター迷彩に塗ってマスキング。木甲板廃止して黒、ってのは空母信濃からの転用かしら?木甲板の替わりにアスファルトを敷いたのだとかなんとか。真偽の程は定かでは無いです。防火対策の一環で、燃える部材の徹底排除と難燃性塗装を施したという記事は読んだことあるけれど・・・・



(写真9) 塗装が一段落したら、ちまちまと機銃や高角砲の砲身を貼り付けてまいります。うーん、面倒くさい。ホントは単装機銃もあるんだけれど、キットに入っていないからオミット。着けても着けなくてもどーせ誰も見ない。見ない見えないパーツは無いパーツと同じぢゃ!

(写真10) そんなこんなで完成であります。黒甲板と青色が良いアクセント。でも甲板の艦形誤認分割線は余分だったかなぁ。洋上ではかえって目立つかも。個人的にはかっちょええと思っているんですけどね。


(写真11) コメントはわたしの妄想なんかじゃなく、実際に計画されていた内容です。設計者も大和級の舷側装甲はヤリ過ぎたと感じていたみたいでw
 魚雷や機雷対策で船底を三重にしたのも、奇しくもアメリカのサウスダコタ級と同じ流れです。砲弾よりも魚雷の方が怖いってコトなんでしょうかね。
 そして!塗装は完全に寿的妄想全開の産物であります。こんな塗装、帝国海軍ゼッタイしない。あの偏屈造艦将校平賀譲も「ねずみ色に勝る色無し」って言ってるし。
 末期の緑系迷彩は燃料不足で海に出る時間より停泊している時間が長いから、陸地と溶け込ませる為に施した迷彩だし。
 しかし模型は自由なのであります。かっちょよければそれでよし、なのであります。




(写真12) 艦橋トップの電探はマストに付いているものと同じ一三号電探です。ホントにこんな装備の仕方をしたかどうかは不明ですがw
 測距儀に直付けでおなじみの二一号電探は信頼性が低く、現場からスカタン呼ばわりされ、「電探は全部一三号に変えろ」と意見書が上がっていたのだとか。一三号は側角能力こそ二一号に劣るものの測距能力は同等だったので、測距儀と併用することで欠点を克服できると見なれていたようです。
でもそれは砲戦能力の話であって、防空能力の向上じゃないんだよなぁ。電探員の使う表示板も一般的なイメージのPPIスコープじゃなくて、オシロスコープによる判定だったし。終戦間際にはパラボラアンテナの試作までは行なっていたようですけど、やっぱりインターフェース部分の立ち後れはどうにもならなかったようです。
 日本だったらこの辺りも個人のスキルや精神論でフォロー、とかいう話になるんでしょうかね。



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