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特集 艦載機

グラマンJ2F-5 ダック (エアフィックス 1/72)

  by 翔バナイカイ 栗人@ケータイ



 「艦載機」というと多くの方は空母から発進する戦闘機や攻撃機をまずイメージされると想像します。そこで今回はちょっとひねくれてグラマンJ2Fダックをとりあげてみました。ダックは1933年に開発された水陸両用の多用途機で、哨戒、海難救助、輸送、連絡など色々な役割で活躍。第二次大戦中に米国で量産されていたただ一つの複葉機でもあります。そして後段で述べるように、これも立派な「艦載機」なのであります。



  エアフィックスのキットは初版リリースが1968年で優に50年以上前のもの。全体イメージは良好ですが古いキットならではの難点も色々。手を入れた内容を以下に列挙します。
・全面の浮きモールドを落としてパネルラインスジボリ化。機首周りの目立つ箇所にはリベット打ち
・胴体パーツは機首が長すぎるので2mm短縮。
・機首側面のルーバーカバーをプラ板で作り直し
・エンジン、プロペラ、カウリング、排気管を手持ちジャンクパーツからスクラッチ。

 エンジン周辺のアップ

・コクピット内部をスクラッチ。キャノピーはクリアバックスで置き換え

 コクピット周辺のアップ


・水平尾翼と垂直尾翼をスクラッチ

尾翼まわりのアップ。
 キットのパーツは翼型無視のプラ板一枚で薄すぎます(プラモガイドでも指摘されていましたね)。ところが制作時に図面をチェックして水平尾翼の平面形がカーチスSOCシーガルのものとほぼ同じである点を発見! 手持ちのジャンクパーツにあったハセガワのシーガルのパーツを流用しました(舵面ラインの彫り直しはやむなし)。ついでに垂直尾翼も同ハセガワキットのパーツのコードを拡張して置き換えしています。


・各羽布張り部のリブラインモールドを一旦削り落としてサフェーサの細線盛り上げで再生
・カバネストラットや翼間支柱で長さが合わない部分は真鍮パイプでスクラッチ
・主脚柱をハセガワF4Fのパーツと真鍮パイプの組み合わせでスクラッチ


主脚まわりのアップ。主脚格納のメカはF4Fのそれと同じです。
着水は主脚格納状態で行いますが、その後、海面が荒れてきたら水中で主脚を展開して錨代わりに使ったとか。


・機体各所の手掛けをΦ0.3mm真鍮線で工作
  水上で作業する際に役立つようにということでしょうが、意外にあちこちについています。
・白絹糸でリギング
  リギングワイヤが日光を反射して白く光っている実機写真をイメージして、白絹糸をそのまま使ってみました。糸の取り付けには主にリング法を使っています。
・各所の航法灯類を工作


機首まわりのアップ。



  米沿岸警備隊(USCG)の巡視船「ノースランド(NORTHLAND)」に搭載されていたJ2F-5機として仕上げました(ほら、ちゃんと艦載機でしょ)。塗装は上面ネービーブルー、方向舵は赤でその他は全て白という爽やかさを感じるものでMr.カラーをベースに使用。色褪せ表現とスミ入れはベース塗装の爽やかさを汚さないように控えめにしています。
沿岸警備隊のJ2Fは第二次大戦中、極北グリーンランドで哨戒に使われましたが、その中でこの「ノースランド」の搭載機は、悪天候の中を氷河上の遭難救助に向かい、ついに還らなかったというエピソードを残しており、沿岸警備隊は「栄誉の間(Hall of Honor)」に同機の搭乗員の遺影を掲げてその行動を称えています。

・USCG_NORTHLAND.jpg
母艦の巡視船「ノースランド」全景(USCGのHPから拝借)。船尾に搭載されたJ2Fが堂々とした雰囲気。




「発進前の最後の指示」というイメージでフィギュアを絡めてみました


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