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特集 艦載機

 Grumman A-6E TRAM “Intruder 製作記(Italeri 1/72)

by Kiyoshi Iwama(ひやめし会)

Grumman A-6E TRAM “Intruder” (1/72) Italeri Box Art


 今年に入って完成したItaleri製のA-6E TRAM(1/72)です。本誌の2023年8月号で紹介しましたフジミのA-6E(1/72)に続いて製作したもので、フジミのキットのデカールを流用してCVW-5に所属し、空母ミッドウェイに搭載されていたVA-115 “Eagles”のCAG機にしてみました。カラフルなCAG機も考えたのですが、前作同様ロービジ塗装に落ち着きました。理由は前作がシスタースコードロンのVA-185の所属機だったこともあり、同時期の機体にして並べてみたかっただけです。実機については前回の記事を参照ください。
https://www.webmodelers.com/202308iwamaA6E.html

A-6E TRAM “Intruder” Italeri (1/72)

製作

 イタレリのA-6Eは、パネルラインの太さ、エアーインテイクや排気ノズルの構成、ラダーを開状態にできるなどフジミのキットとは異なる部分もありますが、全体の構成や形状はフジミのキットにとても良く似ています。しかし最大の特徴は主翼が折り畳み状態で組み立てることが出来ることです。主翼の折り畳みは艦載機の最大の特徴でもあり、今回はその特徴を活かして完成させることにしました。


1. コクピット部
 まずはコクピットから始めます。コクピットはサイドコンソールやセンターコンソールがモールドされた一体成型構造ですが、フジミと異なり塗装仕上げとなっています。コクピット内はダークガルグレーFS36231(Mr.Color C317)で、主計器盤、サイドコンソールの盤面、及びコントロールスティックのハンドル部はつや消しの黒で塗りました。次に主計器盤とサイドコンソールの盤面の彫刻部分を白とグレーの色鉛筆でなぞってみたのですが、デカールの様には映えないですね。(写真1,2)

(写真1) コクピット

  (写真2) 主計器盤

2. 胴体
 胴体はフジミのキット同様、左右2分割だけでなく、下面が3分割されています。これらを接合する前にまず胴体の中に納めておくものがあり、塗装をしながら進めます。(写真3)は右側胴体のエアーインテイク内に取り付けたエンジン圧縮機フロントファンです。また(写真4)は胴体組み立て途中の排気側タービンファンですが、このキットにはフジミのキットについていたようなS字型の排気ダクトがありません。そのため排気口から覗くと伽藍洞に見えます。そこでS字ではありませんが直線のパイプで排気ノズルを追加することにしました。それでも排気口を覗いたときには無いよりはましという感じになりました。

(写真3) エンジン圧縮機フロントファン

  (写真4) 排気側タービンファン

 左右の胴体を接合後、下面の開口部から排気側タービンファンを取り付け、その後下面のパネル等を嵌め込むと胴体の形がほぼ出来上がります。(写真5)次にレドームを取り付け、接着部の整形後にコクピット前方の防眩パネルをつや消しの黒で、主脚収納部を白FS17875(Mr.Color C316)で塗装しました。(写真6)

(写真5) ほぼ組み上がった胴体部


(写真6) レドームを取り付け一部塗装した胴体部


 胴体の組み立て工程では主翼の内翼の組み付けまで進めます。内翼部は先に上下パーツの主脚収納部を白で塗装し、墨入れをした後接着し、前後縁を整形して胴体に差し込みました。その後TRAMセンサーターレットをレドーム下面に取り付けます。この状態が(写真7)です。TRAMセンサーの光学窓部はドリルで掘り込み、塗装後にレンズを嵌め込みます。

(写真7) 主翼内翼とTRAMセンサーターレットを取り付けた状態


 次にエアーインテイクと排気ダクトを取り付けます。(写真8)が取り付けたエアーインテイク部です。スプリットベーンが塗り分け部分で別パーツとなっているので助かります。
(写真9)が排気ダクト部です。前述のように肉厚を薄くしたプラパイプを塗装して排気口から差し込んで接着しています。内側に見えるのが追加したパイプです。

(写真8) エアーインテイク部



(写真9) 排気ダクト部


 これで胴体部の工作は完了です。


3. 塗装
 もう塗装になってしまいますが、主翼の外翼部は上下パーツを貼りわせるだけです。整形して形が整えば塗装に移行できます。水平尾翼も一体成型ですのでランナーから切り離して整形するだけです。これらが揃えば塗装に移ります。A-6のロービジ塗装は機体上面がグレーFS36320、下面がグレーFS36375の2色ですが、下面色は胴体や翼の上面のかなりの部分まで回り込んでいます。そのため、下面色のグレーFS36375(Mr.Color C308)をまず機体全面に吹き付けます。このとき、ウィンドシールドとキャノピーは両面テープを使って機体に仮止めしておくのですが、事前にマスキングしてつや消しの黒でフレームを塗装しておきます。また既に塗装済みの主脚収納部などもしっかりとマスキングしておきます。そして乾燥後、インストにある塗り分けパターンに従って、グレーFS36375の部分をマスキングし、グレーFS36320(Mr.Color C307)を吹き付けます。塗装後マスキングを外した状態が(写真10)です。境目が見難いですね。 

(写真10) 上下色塗装を終えた状態



 その後、マスキングしてウォークウェイをダークガルグレーFS36231(Mr.Color C317)で塗りました。(写真11)
写真には有りませんが、左右水平尾翼のウォークウェイも同様に塗っています。

(写真11) ウォークウェイの塗装塗装後の機体上面


 次に胴体下面のエンジン排気口を焼鉄色(Mr.Color C61)、フレアーディスペンサーを黒鉄色(Mr.ColorC28)、アレスティングフック収納部を銀色(Mr.Color C8)に、そして前脚収納部とラダー収納部を白で塗装しました。(写真12)

(写真12) 機体下面の塗分け


 更に白色に塗装した翼折り畳み部のパーツを内翼、外翼に取り付け、折り畳み部に見えるフラップと前縁スラットの断面部を赤FS11136(Mr.Color C327)に塗分けました。(写真13、14)


(写真13) 塗装を終えた主翼折り畳み部(内翼側)

  (写真14) 塗装を終えた主翼折り畳み部(外翼側)


4. デカール貼り
 デカールは前述したようにフジミのキットのものを使用しました。印刷は綺麗ですが、フィルムが厚目でなかなか面に馴染まず、シルバリングが発生しました。デカールを貼った一例を(写真15)に示しますが、機体色と明度差の少ない色のデカールは貼るのに苦労しました。垂直尾翼の下方に描かれるBu.No.のデカールは、文字の色がほとんど機体色に近く、識別不能になりました。

(写真15) デカールを貼った一例


5. その他部品
 その他の機体パーツについていくつか紹介します。
(写真16)は主脚、(写真17)が前脚です。
いずれも真鍮線でブレーキパイプを追加しました。
(写真18)が座席、(写真19)がアレスティングフックです。

(写真16) 主脚

  (写真17) 前脚

(写真18) 座席 

  (写真19) アレスティングフック

  また(写真20)が主脚収納部の前方扉です。赤く塗られた手前のラッチ部分はプラ板で自作したものです。

(写真20) 主脚収納部扉


 最後に外装品です。キットには搭載するオードナンスとしてAGM-88 HARMミサイルとMk.20 ロックアイ、クラスター爆弾が付属いていましたが、今回はセンターラインタンクと内翼のパイロンのみとしました。パイロンにはHARM用ランチャーとMER(Multiple Ejector Rack)を取り付け、MERにはエジェクターに繋がる配線とコネクターを追加しました。(写真21)がセンターラインタンク、(写真22)がMERです。

(写真21)センターラインタンク

  (写真22)MER

5. 最終組み立てと仕上げ
 機体はデカールを貼り終えた後、パネルラインに墨入れをした後汚しを少し加え水平尾翼を取り付けてから保護のため艶消しクリアーをオーバーコートしました。最後に5項で紹介した部品やラダーなどを組み付けて完成です。(写真23~28)が完成した、主翼を折りたたんだA-6E TRAM ”Intruder”です。

(写真23) 完成したA-6E TRAM ”Intruder”


(写真24) 完成したA-6E TRAM ”Intruder”


(写真25) 完成したA-6E TRAM ”Intruder”


(写真26) 完成したA-6E TRAM ”Intruder”


(写真27) 完成したA-6E TRAM ”Intruder”

(主翼折り畳みのヒンジ機構は自作して追加したものです)

(写真28) フライトデッキに載ったA-6E TRAM ”Intruder”


 主翼の折り畳みは艦載機の魅力の一つですね。
完成後にコンパクトになるのもありがたく思えました。


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