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> (Photo) ラスボス He111<博物館実機写真<2024年9月号
(Photo) ラスボス He111
by コルディッツ
博物館実機写真
映画「空軍大戦略」を見直してみました。案外史実に忠実で、亡命ポーランド人操縦士達が、英国人指揮官の命令を無視して、Bf109E(映画ではHA-1112)と空戦に挑むシーンなど、胸が熱くなる物がありました。映画初見は小学生の時で、気づきもしませんでしたが。初見時は、若き騎士スピットがメッサーを蹴散らし、老騎士ハリーがハインケル・ボスの止めを刺す騎士物語のように見ていました。
出演したロールス・ロイス マーリン エンジン搭載のHA-1112の機首は、私の知るレベル72のMe109Eと形が全く違い、違和感だらけで、馴染めませんでした。He111を演じたCASA 2.111も同じパターンですが、しかし全く気にならず、映画を楽しむ事ができました。当時のレベルにHe111はなく、エアフィックスのHe111は、永大がリリースをしていなかったので入手せず、実機のエンジンナセル形状を、私が知らなかったからですが。
※ 本稿は博物館の標示、「死の床」(佐貫亦男著 「ヒコーキの心」収録 光人社NF文庫)、Wikipediaを参照しました。
CASA 2.1111 (He116 H-16) G1+AO 2023年4月撮影
ドイツ空軍博物館(ガトウ、ベルリン郊外)にて
2023年4月ベルリン-ガトウのドイツ空軍博物館を拝観すると、
CASA 2.111Bがドイツ空軍の衣装を纏い、映画「空軍大戦略」の
様に爆撃シーンの展示でしたので、再び紹介させて頂きます。
機首の機銃は7.92mm機関銃には見えず、しかし博物館で説明
表示は見つけられませんでした。20mm MGFF機関砲と思いました
が、残念ながら不明です。
ドイツ空軍博物館の良いところは、爆弾投下シーンの再現を
している所です。
He111が、爆弾の弾頭頭を上にして垂直に搭載していると知った時は、意表を衝かれてビックリしました。
下部銃座。戦時中のドイツのプロパガンダ映画を見ていると、
乗員は下部銃座から搭乗していました。佐貫亦男氏のエッセイ
では「五個の搭乗席の中で、もっとも嫌われたのは胴体下面の
ゴンドラ銃座であった。この中に腹ばいになって、斜め前方
または斜め後方に射撃する銃手は、当然のことながらまっさき
に敵戦闘機から狙われた」「ゴンドラ銃手の被弾率は高く、乗員
から"シュテルベベッド" 死の床 といやがられた」とあります。
(「死の床」「ヒコーキの心」収録 光人社NF文庫)
CASA 2.111の話はスペイン空軍に配属、映画で使われた、で
済ます日本語文献が多いようですが、モロッコとのイフニ戦争
(1957年~1958年)で、実戦投入された事は覚えていたいです。
Heinkel He111 H-20 NT+SL 701152
王室空軍博物館ヘンドンにて 2016年4月撮影
王室空軍博物館ヘンドンに、以前存在した「バトル・オブ・
ブリテン館」では He111 H-20 (701152)が展示されていま
した。H-20はユモ213 E-1 エンジンを搭載しています。
機首の銃口は塞がれていた事に改めて気が付きました。
2024年4月現在では、同博物館の爆撃機館に展示されています。
He111 P-2 5J+CN 1526
ノルウェー空軍博物館(ガーデモエン)にて 2002年7月撮影
展示機は1940年4月26日に英艦隊航空隊のブラックバーン・スクアに撃墜され、戦後にレストアされた機体です。この空戦ではスクアもやるんだと感心した次第です。ダイムラー DB601 A-1 エンジンを装備。
下部ゴンドラ銃座を後から。
爆弾庫を覗く。
He111 E-1 Pedro 25+82 2940
航空宇宙博物館(マドリッド)にて 2004年10月撮影
He111の初期型は段差のある機首で、P型以降の段なし総ガラス風防と比べると、ダサいと思っていましたが、自分が歳を取ると却って愛嬌が有って良いと思うようになりました。エンジンはユモ211 A-1 です。
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