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特集 改造

CA27 Mk.30 オーストラリア空軍機
(ハセガワ 1/72 F86Fセイバー改造)

 by  田口博通 Hiromichi Taguchi



 現在、古のハセガワ1/72 F86Fセイバーの在庫消化真っ最中です。各国塗装仕様では2023年7月号のノルウエー空軍塗装に続いて CA27 Mk.30オーストラリア空軍塗装を作りました。少年時代に読んだ1970年4月号の航空ファン誌に大泉淳氏のハセガワ72改造記事が掲載されており、いつかは自分もと思っておりましたが、半世紀を経てやっと実現しました。



 実機写真は 
2017年7月号掲載の(Photo) 祝生誕70周年 F-86 もう一つのセイバー(by コルディッツ)
にあり、大変参考になりました。

今回のオーストラリア機の元ネタは ノルウエー空軍機同様、古いESCIデカールです。カラー塗装図がよい参考になります。

エッシーデカール カラー塗装図


肝心のデカールの方は下のように余白が黄ばんでいたため これをスキャンにして 画像加工し、インクジェットプリンター用デカール用紙(ハイキュー製)を使い、再製作しました。再製作の方法は、「工作のヒント」コーナー中のデカールの再製作をご覧ください。

ESCI別売りデカール



上のデカールをスキャンして画像加工し、再製作したデカール 
上が白ベース紙、下が透明ベース紙使用。




製作

 CA27は12.7mm機関銃6挺から30mmアデン機関砲2挺に変更されていますので、ハセガワのキットを一度 士の字まで組み立て、機銃パネルを削りとり、プラ板を貼り、30mm機関砲の孔を気持ち大き目に開けます。
 また、主翼には境界層板がついているので、写真を見ながらプラ板で自作した境界層板を接着します。
 実際に改造した箇所は上の2箇所のみです。

 実際はエイボン・エンジンはF-86F搭載のジェネラル・エレクトリックJ47エンジンより強力な上、短く、太く、軽くできています。そのためエアインテークが拡大されているのですが、ハセガワの空気取り入れ口は ご存じのごとく かなりのおちょぼ口で、拡大するのは大変なので、しらっと目をつぶりました。
 その他、翼長短縮と主翼コード修正も目をつぶり手を抜きます。ハセガワオリジナルキットの欠点、キャノピー前部の巨大なハカマがキャノピー前部と当然合わない、脚庫、ラフな凸パネルラインなどは ハセガワの「古いF86らしさ」を残すべく、全て 修正無しとし、オリジナルそのままとしました。



 塗装は全面がアルミシルバー塗装なので、Mrカラー プレビアスシルバーを使用。
機首と翼端の赤はデカールの色に合わせるべく、Mrカラーのレッドに少し黒を混色して塗っています。
新造デカールを貼って、完成です。主翼のWALKラインを示す黒と赤線はハセガワトライツールの曲面追従シートを細切りにして貼っています。
ピトー管は 曲がったタイプなので、真鍮パイプと洋白線で自作しました。
 さらっと作った手抜きの改造ですが CA27が完成しました。機首の30mm砲銃口と 境界層板が差別点です。これさえやっておけば、CA27に見えるでしょう。
 個人的には これで充分満足であります。



 さて、60年代の航空ファンで小鷹和美氏のF86F各国機塗装バージョンの解説を読まれた方もいらっしゃると思います。
各国機を一線に並べるのに憧れつつ、かといって塗装バリエーション替えの具体的な塗装ハードルが高く、結局50年以上経過しました。
 最近、デカールの再製作と自作が手軽にできるようになり、ハードルが一挙に下がりました。
 冥土の土産に 半ダースくらい並べてみたいと、鋭意 古いハセガワ72セイバーの在庫消化にいそしむ昨今です。
次はカナダ空軍機にしようか、それとも、、、
 ウフフであります。




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