Home  > 三菱 Ki-46 100式司令部偵察機 Ⅲ型(ソリッドモデル 1/32 ) <フルスクラッチビルド&ソリッドモデル<2024年11月号

フルスクラッチビルド & ソリッドモデルの製作

三菱 Ki-46 100式司令部偵察機 Ⅲ型
(ソリッドモデル 1/32 )

  by 安土 潤吉



(1) 100式司令部偵察機について
 100式司令部偵察機は有名機なので飛行機模型ファンならいまさら説明は不要だと思います。今まで数多くの模型作品が作られてきましたが、ほとんどは灰緑色、暗褐色、濃緑色等の塗装仕上げだったと思います。ただ無塗装の実機写真も少ないながら存在していることを知り、アルミ板張り無塗装のソリッドモデルを制作することを思い立ちました。
 100式司令部偵察機のソリッドモデルとしては、福岡エアロレプリカクラブの市岡氏の作品が知られており、これは胴体上部外装を取り外し式とし、隅々まで精密に再現したキャビンを可視化した素晴らしい作品です。本作では、キャビン再現は見える範囲までとしつつも外装アルミ板の質感により、トータルとしてリアル感のある作品を目指しました。











(2)制作 
 制作方法は基本的に今までと同じですが、側面や下面など窓が多く、また乗員が前後に分かれてキャビンが広いため、工作しやすさを考え胴体を上下3分割とし、キャビン完成後に接着して一体化しました。外装については、旧作では0.3mm厚のアルミ板を張った後でリベットを打っていましたが、今回は0.2mm厚のアルミ板にリベットをあらかじめ打って、リベットラインの微妙な凹みを付けたうえで張り込んでみました。これは主翼など比較的フラットな部分では有効でしたが、曲面のきつい胴体部分では、アルミを張った後でのパネル段差消しのサンディングでリベットがほとんど消えてしまい、目立つ部分のみリベットを打ち直す必要がありました。アルミの表面はコンパウンドで磨いた後に、プライマーと半艶クリアを吹いて、光沢の具合を調整しました。















(3)完成
 国籍マーク、ライン、注意書きの文字等は既成のデカール、フィニッシュシート、特注のインレタです。キャビンに手間取り完成まで18カ月掛かりましたが、今まであまり見たことにない100式司令部偵察機になったかと思います。なお制作にあたっては前述の市岡氏のほか東京ソリッドモデルクラブの樋口氏、渡辺氏から資料提供をいただきました。












  Home>三菱 Ki-46 100式司令部偵察機 Ⅲ型(ソリッドモデル 1/32 ) <フルスクラッチビルド&ソリッドモデル<2024年11月号

Vol.195  2024 November.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
 editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作記事

11月号 TOTAL PAGE view