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誌上個展

2cm 4連装対空機関砲 (タミヤ 1/35)

  by 老人とプラモ
 内容は正確には上記2cm4連装対空機関砲を搭載したSdKfz.7/1 と4号対空戦車(試作型)です。

 Sdkfz.7/1はハーフトラックSdKfz.7に4連装対空機関砲を載せた最初の派生型です。タミヤのキットの方もMMシリーズの初期の名作です。付属の兵士たちは冬季迷彩服でしたが 冬季戦場の「汚し」が苦手な小生は 同社の3.7cm高射砲の兵士フィギュアを流用して通常期の軍装に変えました。


 この4連装砲の操作は6人(射手、測距手、装填手(左右に2人)、俯仰手、指揮官)、とありますが俯仰は人力だそうで俯仰手を2人でやると7人になります。


 兵員や物資の輸送車列に同伴して、敵の軽車輛や小火力の敵機には用心棒として有効であったと思います。戦闘の際は、砲の旋回のために荷台の側板を広げる必要があります。


 ところで所謂、鉄砲屋や大砲屋の造ったものには「狭いところで使う」ということが織り込まれていないので、戦車や飛行機に火器を搭載する際には、意外な突起や張り出しでえらい苦労する ということを読んだことがありますが、この4連装対空機関砲も車載の設計者は同じ苦労を味わったことと思います。
 戦争の中期になって陸上部隊の対空戦力の増強のために開発された一つが4号対空戦車(メーベルワーゲン)です。タミヤの製品は その開発途中で2cm4連装を搭載した試作型です(正式採用の4号対空戦車には3.7cm対空砲搭載のものが選ばれました)。


 この4号対空戦車も戦闘の際には4枚の側板を広げる必要があります。車載設計の苦労はSdkfz7/1の場合以上であったと思います。面白いのは4枚の側板を半開きにできることで、この状態でなんとか全周旋回が可能になります。


機関砲直付けの防盾の左右には干渉除けの切込みが入っています。


 幾多の涙ぐましい努力にもかかわらず、操作員のスペース・弾倉の取り換え・砲の指向速度 など対空戦での問題点がいろいろ心配になる兵器であったと思います。


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