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特集 もしも、架空

リパブリックP-47Hサンダーボルト 
(ドイツレベル改造 1/72)

  by 翔バナイカイ 栗人@ケータイ



 「もしも、架空」のお題の下でP-47Hであります。P-47Hというと「実際にあったではないか」というお声がかかると思いますが、そのとおり。P-47にクライスラー社製の2500HP水冷大型エンジンを搭載して時速790kmを目論んで試作されたのがXP-47Hであります。しかしエンジン不調が解決できず試作でボツになってしまいました。そこで、ここでは「もしもクライスラーエンジンの開発が巧くいって実戦配備されたなら」というストーリーの下で制作した作品をご紹介いたします。

  改造元にしたキットはドイツレベルのP-47M。これは1999年に初出のキットで、当時は新世代のP-47キットだと期待して購入しましたが、エンジンカウリング周辺(特にカウルフラップ)の表現がイマイチに感じて気落ちしてしまったのであります。そこで、手持ちのXP-47H改造キット(エアモデル社製の胴体部分のみのバキュームパーツ)を使ってエンジン換装の改造を思い立ちました。


「H型は胴体下ダクトがより深くなっているので、胴体ラックを装備できたのかな?
左右主翼下ラックの増槽は、ハセガワP-47のパーツを拝借」


  エアモデル社の胴体パーツは「無いよりはまし」といった程度の内容であり、そのパーツで胴体をまるごと置き換えてしまうのでは元キットの胴体パーツがもったいない。そこで「H型が実用化されたとしたら、その頃にはバブルトップタイプが標準になっているはず」という想定下で制作することにしました。
  改造作業の内容を以下に列挙します。
・元の胴体パーツの主翼取付部から下の部分をCUT
・エアモデルパーツの機首部分と胴体下面ダクト部分を切り出し、個別に組立
 (こうすれば機首インテイク内部のダクト工作が楽なため)
・元の胴体パーツ左右を接着組立後、機首部分と胴体下面ダクト部分を接着。
 段差や隙間などをひたすら整形
 (こう書くと簡単ですが、改めてエアモデルのパーツ「精度」の程度を思い知らされました)
・H型特有の大型スピナー、機首側面のインテイク、胴体背面のインタークーラーインテイクはジャンクパーツから「似たもの」を選んで利用。プロペラブレードはキットのものを切り離してスピナーに取り付け。
・翼関係は元のキットパーツをそのまま使用。
・元のキットは主脚が弱いので(プラの材質による?)、主脚フォーク部分と主輪との隙間にプラ板を挟み込んだり主脚柱内に真鍮線を埋め込む等で補強。


「無事基地に帰還して「やれやれ」といった雰囲気のフィギュアを添えてみました。シリアルナンバーは「適当」です。信じないように」


  P-47といえば米第8空軍の第56戦闘航空群。その第62中隊所属機として仕上げました。上側面はダークグリーンとダークシーグレーのイギリス風の迷彩、下面は無塗装銀、機首はグループカラーの赤、方向舵は中隊カラーの黄色。
長い機首には「HOGWARTS EXPRESS」のロゴ、コクピット側面の撃墜マークは9と3/4でR.ウィズリー中尉搭乗機という設定です(ここまで言うと、お話の元ネタ判りますよね)。
もしH型が実用化されていれば、ホットロッドタイプのM型と充分張り合っていたかもしれませんね。


大戦末期に第56航空群のP-47は、翼前縁の塗装を剥がして磨いていたのでそれをまねてみました


機首の大きなインテイクの内部も見える範囲で組みこんであります。


オリジナルのXP-47H(Wikipedia掲載写真を拝借)。レザーバックタイプです。



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