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特集 もしも、架空

J-7FS(構想機)
(アカデミー Mi-21 改造 1/72)

  by 加藤 寛之



 これはどんな飛行機かというと、中国がソ連のMig-21をライセンス生産しようとした際に政治状況が変わって頓挫、でも国家の威信をかけたリバースエンジニアリングを実施、難儀しながらやっと生産にこぎつけたのがF-7。つまり、見本はソ連製だが、再設計も本体も中国製なのだ。さらに中国は、これの外翼を改造して後退角を緩くすると共に面積を広げた改良型を造り上げた。さらにこれを原型にして、機首に大きなレドームを装備するためにインテークを下に移動させようとしたのがこの構想機。おそらく、いまさらこれを改造してもネ、ってことで構想まででヤメたのだろう。



  プラモデルの改造に使ったキットも凄くて、実機情報がまったく足りないなかでキット化したハセガワのMig-21のキットを再現した(※大人の表現だ)アカデミーのM-21(機名は変えてある)を使っている。ゆえに、姿は実物と似ていない日本製だが、純韓国のキット。

 改造部分は主翼と機首だが、モトのモトが形の怪しいハセガワの製品なので、どんな形になるのか不安がよぎる。やがて、予感は的中する。
 主翼は外翼部分の前縁をナナメに切断、プラ板を挟んで再接着して整形すればよい。翼断面も不連続になり、翼端は作り直しになるので、文字で書いた印象よりも手間がかかる。まあ、気にしないでガリガリ削って、パテで均せばよい。上質に仕上げるのは大変なので、そこに色の境目がくる塗装をあらかじめ見つけておいた。これで手抜きが出来る。下面はさらにテキト~でOKとする。
 機首はキットの先端パーツを使わず、そこに他キットの余りパーツから燃料タンクを探してレドームにする・・・のだが、キットの胴体が間延びしているので、レドームも構想図より長めにする。そこに薄いプラ板を丸めて顎のように接着。あとはそれっぽく整形すればよい。
 これ以外にも、ちょこっとしたパーツを新造したが、述べるほどではない。
 まあ、これで形にはなるのだが、構想図に全然似ていないじゃないの!ガッカリ&ガックリで、製作意欲は急降下。でも、作る。 



 塗装は、トルコ機っぽくした。上述のように、主翼の整形不足をごまかせるのが採用理由だ。似ていないので全然ヤル気はないが色を塗り、完成させる。

 なんとか完成。構想図の印象とかけ離れている。かつ、ヤル気まで低下の駄作である。そうはいっても、完成したからこその駄作であって、駄作も成果のひとつであることは確実。
まあ、いいじゃないの、楽しくプラモデルをつくりましょう。



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