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特集 レストア あるいは 再生

YF-12A (レベル 1/72)

 by  田口博通 Hiromichi Taguchi



 最初に作ったのは確か上京後の1974年のこと。大きい完成機ゆえ、以後、ひっこしを繰り返す中で、垂直尾翼は折れ、腹びれも脚も折れ、あげくは胴体と主翼が割れてしまい これは一見「うちわ」かと見間違うような ボロボロ状態になり、いつのまにかジャンク箱の底が定位置になっておりました。
 偵察型のSR-71はハセガワから発売されていますが、試作型のYF-12Aはレベル1/72があるのみで、今では絶版の貴重なキットです。なんとか見られる状態にするため、ジャンク箱の深海からサルベージしてレストアしてみました。 



レストア

 割れた胴体と主翼を再接着し、パテに瞬間接着剤を混ぜてネチョネチョパテを作り、手早く割れ目に埋め、乾燥後(瞬接を加えてあるので、すぐ硬化します) きれいに整形します。
折れた垂直尾翼は1mm真鍮線でピンを作り、きちんと角度をつけて、胴体に接着。
MRカラーNo.33艶消し黒に更に艶消し剤を足して、全体を再塗装しました。
ショックコーンはキット指定では派手な赤となっていましたが、 最近入手したイカロス出版「プロジェクト オブ スカンクワークス」によれば、艶消し黒に見えます。
脚も折れていたので、一瞬 スタンドを付けて 飛行状態にすることも考えたのですが、機体が大きいため、飾り場所に困ります。ということで、脚を付けることに。
脚類は ジャンク箱からやはりサルベージし、折れた部分には金属ピンを補強し、オレオは金属帯板で追加して、 胴体に接着しました。



 デカールですがハセガワのSR71を参考に 再製作しました。YF-12A 1号機 Si.06934 FX-934の文字、USAFの画像を作ります。 フォントの大きさはハセガワSR71に合わせます。白文字なので、周囲を黒にしておきます。

再製作したデカール画像


 インクジェットプリンター用デカール用紙に印刷し 機体に貼り、乾燥後、周囲の不要部をかみそりで切り取ります。





 WALKWAYは ハセガワトライツールのレッドフィニッシュを細切りにして貼ってみました。


 貴重なキットのレストア完了。実はこのキットは 胴体下面のミサイル庫を開状態で製作可能で AIM-47Aファルコンを2発搭載可能です。YF-12A 1号機が発射試験を行っています。このファルコンもサルベージしてまいりました。







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