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<永遠の0>【前編】
by
Windy Wing 2013
【ネタバレ注意!】本稿には劇映画<永遠の0>の内容に関わる記述があります。
今月から2回にわたり、劇映画<永遠の0>に登場する零式艦上戦闘機7機をご紹介いたします。デカールは基本的にタミヤ社の<永遠の0 特別版>付属のものを使用しましたが、「筑波海軍航空隊機」のみ、一部エアフィックス社のものから流用しています。では、今回は登場順にまず3機から。
<エアフィックス 1/72 1941年冬 零戦二一型 第一航空戦隊 赤城搭載機>
なにはなくとも『赤城』一航戦、私の考える最も美しい零戦です。とは申しながら、赤帯が胴体を一周していたかどうか、いまだに定説はないようで、劇中でもモックアップは下部切れ、CGは全周となっており、今回はタミヤのインストラクションに従い下部切れで塗装いたしました。製作したエアフィックスの新しいキットはこの二一型のフォルムとしては機首がやや短く、ちんちくりんな子犬のようにも見えます。またパーツ類は肉厚で取り扱いは容易ながら、その分、多少大味で、さらに例によってスジボリが深目で、1/72大戦機の表現としてはいささかオーバーです。
<タミヤ 1/72 1942年夏 零戦二一型 ラバウル台南海軍航空隊所属機>
ミッドウェーでの惨敗を経て、ガダルカナルまで遠征しなければならなくなった「ラバウル航空隊」所属の二一型ですが、この時期はまだマーキングにも一応の整いが感じられます。使用したキットはタミヤの<永遠の0>仕様の製品ですが、一般の二一型の模型としても、あくまで正確な造型、凹凸を駆使したモールド、抜群の部品整合、そして極めて精度の高い小部品、という文句なしの絶品で、いわゆる「どなたにおすすめしても、ゆめゆめお叱りを受けることはありますまい」のキットです。
<ハセガワ 1/72 1945年春 零戦二一型 筑波海軍航空隊所属機>
時代は進んで、主人公が筑波航空隊で事実上の特攻訓練教官の任に付いた際の乗機で、映画では両翼に108ガロン増槽を懸架したP-51Dと交戦しています。ハセガワのキットは古い時期の発売品なので、あれこれ言うてやるのも酷ですが、とにかく機体後半が貧弱で、とても本機の持つ雄々しさを見て取ることはできません。さらに、か細く単調なモールド、曖昧な部品整合、そして粗雑な小部品、など、中古市場では同価格帯で他の優秀なキットがいくらでも入手できる今日では、本キットの零戦模型としての役割は終わったものと考えます。
<永遠の0>
原作は百田尚樹氏。全体に構成が巧みで文章も読みやすく、やや分厚い本ながら(文庫本580頁くらい)一気に読破することができます。映画とあわせて御一読を。
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