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特集 成仏!中断・放置のかわいそうなキットを完成

グラマンA-6A イントルーダー (フジミ 1/50 )

 by  田口博通 Hiromichi Taguchi



 フジミ1/50 (いつのことか忘れましたが 自然と1/48に昇格していました。)A6A お手付きから半世紀を経て、完成しました。その間のほとんどの時間はお昼寝でした。 

製作の過程 もしくは 完成までの半世紀の苦闘の歴史


 半世紀前といえば 巨人の長嶋茂雄が引退した年でした。主翼の上下を接着。胴体の方はと見るとキャノピーが縦2分割で、シートのヘッドレストも全然違うので、これは手におえないと思い、ちょっとのお昼寝に。そのはずが、ハードルの高さから後回し、後回しになり、放置するつもりはなかったのですが、次に箱が開けられる2014年まで 実に40年の永ーい眠りとなりました。


2014年、コクピットは 後でモノグラムA6Eを参考にすればいいやとなり、とりあえず胴体に組み込んで胴体左右を接着。主翼も取りつけて、上写真のようにサフェーサー吹きまで進みました。箱絵の504NGパンサーにするつもりだったので、レドーム色は迷った末、ホワイトでなく、レドーム色を使うことに決定。レドーム塗装後、マスキングまで進みました。



 諸般の事情で、またちょっとお昼寝。2018年ごろ再開。上面ガルグレイ、下面ホワイト塗装まで進みます。


 さて、デカール貼りの段になって、上のごとく、デカールが黄ばんでいることを問題視(もっとも ずっと前からわかっていたけれどね。)、中断。いい解決策を思いつくまでまたお昼寝となりました。



2020年は春節に中国から日本に来た観光客から新型SARSがばらまかれる大騒乱時代に突入。
私自身は2003年上海駐在時に本物SARSのアウトブレイクにさらされて半年間のロックアウトの経験があるので、その怖さをよく知っており(本物SARSはWHO発表では致死率10%とされていますが、上海では会社の中国スタッフの話では隔離された人の80%以上は生還しなかったということでした。)、じっとおとなしくしておりました。もちろん、効くか効かないかはわからないけれど、ワクチンも毎回きちんと打ちましたよ。
 
 個人的にはこのコロナ期間にデカール自作(再製作)のテクニックの習得が進みまして、2022年にデカールの再製作にトライしました。
まず、上写真のように画像修正を行い デカールを印刷してみました。


 機体に自作デカールを貼ってみると、大きな問題はなさそうだったので、フラットクリアを吹いてカバーし 上写真の状態まできました。よく見るとヘッドレスト後部がスカスカ。キットでは省略されていることがわかります。


 しょうがないので上写真のように、プラ棒でヘッドレスト後部を作りました。
 さて、問題の2分割縦割りキャノピーですが、エッチングノコで後部キャノピー部を切り取り、4分割としました。前部キャノピーは左右を接着し、調整しながら機体に強引に合わせました。センターに接着跡が残るので、出来るだけ、塗装で目隠しします。
後部キャノピーは左右を接着し、裏側をプラ板で補強。更に計器ユニットをプラ板積層で作り、補強しました。
機体に合わせると残念ながら機体間に1mmくらいの段差ができましたが、仕方なしと目をつぶりました。
 一気に完成まで行くかと思いきや、ここで息切れ。他に目が移り(よくあることです)、またしばしのお昼寝タイムとなりました。



 2024年春再開。脚 (前脚取付部に一苦労)、
エアブレーキ(エアブレーキに穴を開けて、シリンダーを自作しました。)、ピトー管、給油パイプ、武装部品と一気に工作が進みました。
 盛夏 遂に待望の完成を迎えます。 
思えば長い道のりでありました。



 残念なのは、時間がかかった割には、完成度が今一。
キャノピー前部と後部間に段差ができてしまい、フジミのせっかくのスタイルをスポイルしてしまています。
それでも、半世紀を経て、見事 成仏できました。お焚き上げです。フジミ1/50キットもさぞ喜んでいることでありましょう。
出来具合はともかくとして個人的には大満足であります。



 後日談
1月の所属クラブ例会に持って行ったのですが、その反応は? 全員が フジミ1/50 A-6Aの完成品を見たのは初めてとのこと。(もちろん、私も初めてですが。しかし、大半のクラブ員がキットを在庫しているのが不思議)
フジミの1/50 A-4Eスカイホークと同様、A-6Aイントルーダー も 知らないうちに もったいなくて作れないビンテージお宝キットになっていたのかもしれません。

次ですが、生きてるうちに フジミ1/50 F-4Eファントムの成仏にも挑戦したいと思います。


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