1 パテの硬化時間を早める方法。
例えば、主翼の後縁フィレットとか、主翼前縁と胴体のつけねなどの隙間を埋める時など パテを使いますが、パテの硬化時間を早めて、手早く作業を進めたいですよね。
このパテですが、タミヤパテに瞬間接着剤を1滴たらし、ネチョっとかき混ぜて、固まらない内に使います。(私はネチョネチョパテと呼んでいます。)
硬化が早いので、5分くらい立つと ペーパーで整形する事が可能です。同様にして、水平尾翼前縁フィレットもこのパテを使用しています。
2 キャノピーと胴体の隙間の修正
キャノピーと胴体の間に少し隙間ができますが、パテを使うのも目立って大変です。そんな時はマスキングゾルを細筆で塗り込むと、パテがわりになります。
ゾルは乾くとほぼ透明になるので、胴体色でタッチアップすると、ばっちりOKです。 失敗した時は引っ張れば除去できるので、もう一度 やり直せます。
3 UV透明レジンで主翼前照灯、翼端灯を作る
主翼の前照灯は透明部品が用意されておらず、むくのままのキットがあります。
まず、主翼上下の接着後、前縁を切り取ります。
レザーノコなどを使わずとも、カッターナイフで筋彫りに沿って切り込みを入れて、少しずつ削ってゆくだけで、簡単に切り取れます。
整形しながら両側に幅1ミリ程大きめに切り取りましょう。
後できれいに見せるためにぎりぎりの大きさに作らず、大きめに作る所がコツです。
ライトは1.5mm径のドリルで浅い穴を開け、銀色を流し込みます。
これで表から見ると、ライトのように見えます。
(1/32ぐらいの大型キットではと金属線を埋め込む方法がお薦めです。)
主翼切り欠き部の側面は銀もしくは艶消し黒で塗っておきます。
これを忘れてしまうと、後で、プラの生地が見えてしまい興ざめになってしまいます。
さて、肝心の透明部分ですが、100均で買えるUV透明レジンを使います。
切り取り部に盛って、UVライトで完全硬化させ、きれいに削ります。
あたかもアクリルを埋め込んだように見えます。
最近は、UVライトも 100均ダイソーで 300円で売られています。
詳しくは WM2019年6月号 「UV透明レジンで着陸灯と翼端灯を作る」をご覧ください。
4 デカールの再製作
長く在庫した黄ばんだデカールはモデラー共通の悩みです。
これさえ 解決できれば、冥土まで持っていくキットが減りそうです。
これまでに何度か、紹介していますが、スキャナーとインクジェットプリンター、インクジェットプリンター用デカール用紙があれば自作可能な 再製作デカールが効果絶大です。
詳しくは 工作のヒント >デカールの再製作 をご覧ください。
5 木目塗装
車のダッシュボード、複葉機の翼間支柱、木製プロペラ等の木部はぜひ木目の感じを出したい部分です。
まず、下地につや消し黒もしくは、マホガニーを塗り、細筆でバフ、ウッド、オレンジ等で木目方向にかすらせます。
仕上げにクリアオレンジを上塗りすると、結構見られる木目塗装が得られます。クリアイエローを使うとまた違った感じになるので、是非 お試しください。
6 布張り機の 絹の紗ムラ塗装
第一次大戦の複葉機やハリケーンは機首以外は布張りなので、絹の紗ムラの感じを出してみたい箇所です。
その方法ですが、まず、プラ表面の処理をします。
機軸に対し45度、-45度と1回毎に方向を変えて
筆洗い用のラッカーシンナーでプラをサッと溶かして筆ムラを残します。手早く行なうと良い感じになります。
注意点はくれぐれもラッカーシンナーをつけすぎないようにすること。
布張り機の塗装ですが、「筆塗り」が最も簡単です。
筆は 400円くらいのお安い狸毛の面相筆(大)を使っています。
例えばイギリス機の場合、下面はグンゼNo53ライトカーキ(バフ)を、上面はNO.54カーキグリーンを使い、
プラ下地色が見えなくなるまで、45度、-45度と1回毎に方向を変えて塗り重ねると、筆ムラもなく、布張りの感じが出せるようです。
7 0.5mm穴径ダブルアクション エアブラシ
数年前から使い始めた秘密兵器です。
0.5mm穴径ダブルアクションの台湾製エアブラシを密林通販で購入し使い始めたところ、0.3mm穴径よりも大面積がさくっと吹け、米海軍機などの塗装では決定的な時間短縮になり非常に重宝しています。(穴面積比 25対9
ですから 当然です。)
今使っているのは台湾VIAEON製のダブルアクションで価格は安く 3000円台からあります。使い心地はまあまあですが、クレオス製よりもクロムメッキが薄く本体の工作が荒く、耐久性が低めなのが難といえば難です。
昔 使っていたヤング88がダブルアクションになった感覚で、エアブラシはほとんどこれ1本で済んでいます。
0.5mm穴径では穴からの塗料垂れ防止のため、ダブルアクションが必須です。
クレオスの0.4mm穴径シングルアクションも持っていますが、先端にたまった塗料が吹き始めに粒状にバッと出て模型用には使えませんでした。ぜひクレオスからも0.5mm穴径ダブルアクションの発売を望みたいところです。
8 筆塗り
筆塗の方法は、色々とあると思いますが、私の筆塗りの方法をご紹介します。
少し薄めの塗料(Mrカラー)を 細めの筆(面送筆 大)で45度斜め、-45度斜め、縦、横方向に塗り重ねます。これで、ばっちりと筆ムラが消えます。少し薄めの塗料なので ヘアドライヤーで温風を吹くと「あっと前田のクラッカー」で乾きます。
全面を筆塗り塗装するときは このように4回くらい乾かしては塗重ねた方が筆塗も目立たず、結果は良いようです。
筆むらと言われるものの半数は塗り厚が薄いため、下地が見えているためと思われます。単に数回乾かしては塗重ねるだけで筆むらが見えなくなりますので、お困りの方は是非お試しください。
エアブラシではなく、せっかくの筆塗りですので、そのニュアンスが欲しい時は、最後の回の上塗りを 気流の方向に少し筆跡を残すように塗ります。 これで 「筆塗りだぜ!」と 大手を振ってお仲間に自慢できます。
9 塗料パレット
「塗料パレット」には使い捨て方式の小さい紙パレット(10cm*14.8cm) を画材店で購入して使っていますが、30シートで180円です。今まで試した中では最もコストパフォーマンスが良いようです。
10 安全刃折処理器ポキ
カッターナイフの刃折り後の小さい刃は危ないので、確実に処理したいところです。皆様は どのようにして捨てておられるでしょうか?
私はホームセンターで購入できる オルファの「ポキ」を使っています。
特に 小さなお子様や 奥様がおられるモデラーは ご家族が あなたが折った刃でケガする前に、是非のご使用をお薦めします。300円以下で誰かの不幸が防止できます。
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