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 (Photo) Ⅳ号駆逐戦車

by  コルディッツ
博物館実機写真

 1943年7月のクルスクの戦いの報告から、ヒトラーは敵戦車に包囲されない限り、突撃砲の戦闘力は主力のⅣ号戦車を勝ると確信します。翌8月の会議でⅣ号戦車の車体を用いた戦車駆逐車の開発を命じました。同年10月にフォマーク社の試作車(0型)が完成します。
 Ⅳ号駆逐車は70口径の7.5cmL/70砲搭載予定でしたが、同砲はパンサー戦車への供給優先のため、試作車にはⅣ号戦車と同じ48口径の7.5cmL/48砲が搭載されていました。試作車を査閲したヒトラーは7.5cmL/70砲搭載の変更と、Ⅳ号戦車の生産を戦車駆逐車に切り替えることを命じ、Ⅳ号駆逐戦車に改名します。
 7.5cmL/48砲搭載のⅣ号駆逐戦車の生産は、1944年1月に開始、同年11月までに802輌が作られました。
※ 本稿は博物館の標示、「世界の戦車」(コスミック出版)、Wikipediaを参照しました。

 Jagdpanzer Ⅳ 0
 ムンスター戦車博物館にて  2012年11月撮影


 0(ゼロ)は量産前に少数作られた試作型。
 0シリーズの車体全面と側面の装甲接合部が曲面で構成されています。工作しやすい通常鋼(軟鋼)を使用しています。各種試験
に用いられました。







 Jagdpanzer Ⅳ Ausf.F Sd.Kfz.162 212
 ムンスター戦車博物館にて  2012年11月撮影

 展示車両の傾斜した前面装甲厚は60mmで、前期生産型。垂直に立てた110mm厚に相当との事です。1944年5月以降の生産車輌は80mm厚に強化しました。

 前面装甲板に直接接合したカルダン枠砲架に砲を備えたので、シャーシ上に砲架を設置する突撃砲よりも、車体内部の空間が広くなりました。

 ツィンメリットオーティングが念入りに施されていて、ドイツ人の考え過ぎ一例になると思いますが、その工作に掛ける手間を惜しまないのも、またドイツ人かと。



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