Home  >アトラス・インパラMk.Ⅱ(エッシー 1/48 ) (AERMACCHI MB-326K IMPALA) >特集 ジェットアタッカー>2025年5月号

特集 ジェットアタッカー

アトラス・インパラMk.Ⅱ(エッシー 1/48 )
(AERMACCHI MB-326K IMPALA) 

by 平針みなみ HIRABARI Minami



 MB-326はイタリアのアエルマッキが開発した練習機・軽攻撃機で、海外にも広く輸出され、ブラジル、南アフリカ共和国、オーストラリアではライセンス生産もされました。



今回作ったMB-326Kは単座の攻撃機型で、エッシーから1981年に出たものです。1982年には複座の練習機型「AERMACCHI MB-326 TRAINER JET」が出ています。
このMB-326Kは、南アフリカ共和国ではアトラス・エアクラフト社でライセンス生産され、インパラMk.2と呼称されています。(なお、インパラMk.1は複座のMB-326Gのライセンス生産型。)

 エッシーのこのキットには、イタリア機と南アフリカ機のデカールが用意されています。イタリア機はMB-326Kのファースト・プロトタイプで、1974年のファーンボロー・エアショーでデモフライトを行った機体。もう1機は南アフリカ空軍第4スコードロンのナンバー1020となっています。


 なお、これらMB-326単座型、複座型の金型はイタレリに移り、2004年に複座型のキットが「MB326A」として出され、2012年には単座型のキット「MB 326K Impala」が出ています。

キットのパーツは次のような構成。
次の写真は、単座型・複座型に共通のもの。(ただし透明部品は単座型のもの)


次は単座型に特有のパーツ群で、胴体の単座型対応のパーツ、翼下パイロン、武装パーツ、ドロップタンクそして水平尾翼が含まれています。


このキット、スジ彫りが繊細で浅く、場所によっては消えかかっているところがあったので、部分的に彫りこんでおきました。

 この機体の形状をみればわかるように、機首にしりもち防止の錘が必要ですが、キットの組立説明書には何の記載もありません。いくつか錘を載せて調べたところ、5gあれば十分だということがわかりました。

機首先端上部のカバーが別部品となっており、その内側にあたる機体側に内部装置のモールドが施されているのですが、かなり大雑把なできで、相当手を入れないと見せられたものにはならないので、錘を楽に詰められるように、このモールドは削り取ってしまいました。ただ、これを削り取らなくても、錘の形状や配置に注意すれば5g納められると思います。

イタリア機と南アフリカ機とで、胴体下面のアンテナの位置や垂直尾翼に取り付けるパーツ等の違いがあり、アンテナについては胴体左右を貼り合わせる前に穴を開けておく必要があります。

キットの外形は、よく実機のイメージをとらえていると思いますが、少しばかり気になるところがありましたがとくに手を加えてはいません。
・機首の側面形は太めになっているので、もっと先端に向かって尖がらせるようにしたい。
・主翼は、翼端の方で少し細いような気がします。
・実機の主翼付け根のエアインテークは、横から見たときもっと前下がりになっています。また、エアインテークのリップ部分が薄すぎます。

 今回は南アフリカ空軍機として作りました。
 キットのデカールの「1020」の写真は見当たりませんでした。
機体各部にあるエアインレットは、機体によって位置や数がまちまちで、いろいろバリエーションがあったようです。「1020」がどうだったのかはわかりませんのでキットのままにしています。
エジェクションシートの後方のスペースが大きく空きすぎるようなので、プラ板をシート背面に貼って厚みを増やしました。


南アフリカのインパラMk.Ⅱの迷彩には、上側面がアース系とグリーン系のものと、サンド系とグリーン系のものがあるようですが、キット指定の迷彩色は、上側面がサンドとオリーブグリーン、下面がライトブルーとなっています。各色については、キットの説明書に各国語による色名表記のほか、ハンブロール等のカラー番号やFSナンバーも記載されています。
写真等も参考にして、サンドについてはクレオスのC21ミドルストーン、オリーブグリーンはC309グリーンFS34079、ライトブルーはC74エアスペリオリティブルーにしてみました。なお、下面色については、かなり青味が強いものと、あまり青味が感じられないライトグレーとが見受けられました。






デカールについて
 国籍マークのサイズが少し小さく感じたので、イタレリの複座型MB-326Aのキットに入っていたものがサイズ的によさそうだったので貼ってみましたが、こちらは少し大きいように感じます。
 主翼下面の「1020」は左右とも同じ向きに貼るようにとの指示ですが、英軍機などのように左右で向きが反対になるではないかと思います。写真で確認できた機体ではそのようになっていました。数字を記入していない機体も多かったので「1020」のデカールは省略しました。


  Home>アトラス・インパラMk.Ⅱ(エッシー 1/48 ) (AERMACCHI MB-326K IMPALA) >特集 ジェットアタッカー>2025年5月号

Vol.201 2025 May.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
         editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集1


5月号 TOTAL PAGE view