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(Photo) HDMS Saelen (S323)
by コルディッツ
博物館実機写真
コペンハーゲンの王室デンマーク海軍博物館に、一隻の潜水艦が展示されています。2004年までデンマーク海軍に所属していた王室デンマーク海軍( HDMA) S323 Saelen(セーレン)です。
Her Danish Majesty's Ship S323 Saelen
王室デンマーク海軍博物館(コペンハーゲン)にて
撮影は2011年8月です。
実は同艦はノルウェー海軍に25年間所属し、その後デンマークに売却された、沿岸用の哨戒潜水艦でした。1960年代初頭に王室ノルウェー海軍(HNoMS)は、沿岸で運用する装備を近代化した小型潜水艦を求めていました。その要望を満たすのは西ドイツ(当時)が建造する205型潜水艦を母体に、最大深度を向上し、新型装備の導入する207型潜水艦でした。ノルウェーは1964年から1967年にかけて15隻発注します。受注したのはエムデン市のノルトゼーヴェルケ建造所でした。起工は1965年5月31日、進水は同年10月3日、翌年2月16日にノルウェー海軍の S-304Uthaug (ウトハウク)と名付けられ、就役します。
ノルウェーで25年間運用された後、デンマークに売却され、1990年10月10日にデンマーク海軍の潜水艦S323 セーレンとなったものです。
※本稿は博物館の標示、「世界の艦船」(コスミック出版)、
Wikipedia を参照しました。
セーレンの艦橋
ノルウェー海軍は207型潜水艦をコッベン級というクラスに分類しました。全部で15隻で、ウトハウク(のちセーレン)を含む4隻がデンマークに売却され、デンマーク海軍ではツムラーレン級に分類されました。
スクリュープロペラ1軸。廻りにセーフティガード用?のシュラウドリングを設置します。
セーレンは全長47.20m、全幅4.60m、吃水3.80mで、53,3cm魚雷発射管8門、乗員24名の小型艦ですが、2002年から2003年に湾岸戦争に派遣され、ペルシア湾まで遠征しています。
(データには資料に依って差があります。 本稿では英語版Wikipediaを参照しました。)
S118 U9 2020年2月撮影
シュパイアー技術博物館(シュパイアー)にて
セーレンの207型潜水艦のベースになった205型潜水艦で、西ドイツ海軍が運用したS188U9がドイツのシュパイアー技術博物館で展示されています。
全長45.73m、全幅4586m、吃水4.02m、53,3cm魚雷発射管8門(以上博物館の標示)、乗員21名(Wikipedia)で207型とほぼ同じです。
またU9もセーレンもディーゼルエンジン2基の通常動力型潜水艦です。
スクリュープロペラ1軸は剥き出しで、舵は2枚だったようです。
U9の内部。甲板から艦内に入った所。
U9の内部。53,3cm魚雷発射管。
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