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特集 トレーナー(練習機)

MB 326H (イタレリ 1/48) 

by 平針みなみ HIRABARI Minami





 先月のアトラス・インパラMk.Ⅱに続き、エッシーのMB-326シリーズの複座型の方を作ってみました。金型がイタレリに移ってからのものです。
 エッシーのMB-326のキットは、まず1981年に単座の「MB-326K インパラ」が出て、翌年の1982年に複座の「MB-326 トレイナー・ジェット」が出ています。イタレリからはこの複座型の「MB 326 A」が2004年に出ています。なお、単座の「MB-326K インパラ」の方は2012年になってやっと販売されました。

 キットのパーツは次のようなもの。上のランナー2枚が複座練習機型専用パーツ。下が単座攻撃機型と共通のパーツ。



それぞれの専用パーツは次の写真のようなものです(風防関係の透明部品を除く)。左のグレーが単座型専用パーツで、胴体を単座化するパーツや武装関係のパーツ、大型翼端増槽パーツなどが含まれています。水平尾翼はそれぞれで異なっています。複座型の翼端増槽は小さいものになっています。
(オーストラリアの練習機でも大型の翼端増槽を装備している写真をよく見かけました。また、他の国では複座の攻撃機を運用しているところもあるので、単座・複座のコンバーチブルになっているとよかったと思います。)



デカールは、イタリア3機。アルゼンチン2機、南アフリカ1機、オーストラリア1機の4か国7機分が用意されています。



今回はこの中からオーストラリア空軍中央飛行学校の機体を選びました。上側面がインターナショナルオレンジFS12197、インシグニアホワイトFS17875、アルミニウムの塗り分け、下面はアルミニウム一色という目立つ塗装。
オーストラリア向けの機体は「MB-326H」で、CACによりCA-30の名称でライセンス生産されました。


  このキット、よくMB-326の特徴をとらえているように思いますが、写真などと見比べると少し気になるところが出てきます。

機首を横から見ると、少しふくれたように感じられるので、もっと先端に向かってシャープに見えるように削っています。

機首先端には小さな穴が開いています。ちょうど単座のイタリア機用のアンテナを嵌める部分が薄皮になっているので、そこを開孔しました。実機の写真をよく見ると、先端からわずかにパイプ出ているようになっているので、真鍮パイプでも差して先端を少し出すようにするとよかったのですがそこまではしていません。

しりもち防止のため機首に5グラムほど錘を詰めました。機首上部は別パーツになっていて、機首に収められている機器を見せられるようになっていますが、機首上部は開けないことにしてそのパーツは接着しています。

機首の機番「81」の前に4つ点々とある細い線はベンチレーションホールで、キットにはモールドされていません。塗装してから気が付いたので、簡易自作デカール(?)で再現しました。いま見直すともっと短く、目立たないほうがよかったと思います。このベンチレーションホールは、他国機では上の2つだけ、あるいはイタリア機では初期の機体のためか全然ないものもあります。

エアインテークのリップが薄すぎるので、内側にプラ板を巻きました。また、エアインテークを横から見たとき、もっと前下がりになっていないといけないので、そうなるようにエアインテークの上の方を削っています。その際、上のリップの方が下のものより前に出ているので、下のリップを少し削っています。

胴体背面中央にあるベントのモールドが左右それぞれに6つありますが、オーストラリア機には3つしかないのでパテで埋めました。

胴体各部にアンテナやライトが増設されているので、写真を参考に追加しています。機首下面のブレードアンテナは、キットに含まれているパーツとは形状が異なるのでプラ板を適当にカットして作りました。

胴体背面後部、水平尾翼付け根の直後に目立つヒケがあったのでパテで埋めています。

このほか、手は加えていませんが、気になったところは次のようなところです。
・キャノピーのクロスブレースとバランスアームはキットでは再現されていません。
・胴体左側の後席用フット・ステップのモールドがありません。(胴体を単座型と共用したしわ寄せか。)



塗装とマークについて
オーストラリア空軍中央飛行学校機は、キットの塗装図では下面全体がアルミニウムとなっていますが、主翼付け根のエアインテークのふくらみとそれより後方の主翼付け根部分は、オレンジに塗られています。また、垂直尾翼の上部は、実機ではライトグレーに塗られているようです。

主翼の境界層板の塗装は、外側がオレンジ、内側がブラックというのが多いようですが、主翼上面の塗り分けにあわせて、前半オレンジ、後半ホワイトとしている機体がありました。



  胴体後端のエンジン排気口の覆いは、てかてかしたシルバーだったので、ガイアカラーのスターブライトシルバーを塗ってみました。(機体のアルミニウム部分はタミヤラッカーLP-11シルバーにしています。)

キットの塗装図ではエンジンのタービンラインに赤帯のデカールを貼るよう指示していますが、オーストラリア機の写真でそのようになっている機体は確認できなかったのでデカールは貼っていません。これ以外にもこの塗装図はデカールを貼る位置など気になるところがあります。また、コーションなどかなり省略されているようです。



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