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超時空要塞マクロス VF-1S ガウォーク・バルキリー
by
Windy Wing 2013
昨年は映画「超時空要塞マクロス~愛、おぼえていますか~」の公開40周年記念だったそうで、メディアでも色々なキャンペーンを用意はしていたようですが、だんだん「おぼえています」人も減ってきたのでしょうか、いささか世情の盛り上がりには欠けた印象です。そこで、今回は「ガンダム特集号にマクロスを投稿するヒネクレ者」との誹りを覚悟しつつ、作りかけで放置していた今井科学株式会社の<VF-1S ガウォーク・バルキリー>を完成させて、その記念にささやかながら花を添えてみたいと思います。
<イマイ 1/72 VF-1S ガウォーク・バルキリー・ロイ・フォッカー・スペシャル>
時は1982年秋、実のところ、なにやら宇宙戦艦とモビルスーツの二番煎じのようなこのアニメが商売になるものかどうか、今井科学も恐る恐るの模型化参入だったようで、自社だけが失敗するまいぞ、とばかりに、シリーズ構成は株式会社有井製作所を巻き込んでの二社企画となりました。しかも、それだけではなお不安だったようで、当初はファイター形態は1/100キットのみの発売で、大箱の1/72キットはとりあえず当時流行だったロボットの形をしたものだけしか製品化せず、航空機ファンの私としては、小さなVF-1A/J/Sを作りながら、恨めしく日々を過ごしたものです。
ところがいざフタを開けてみると、これが、都合よく人が死んだり生き返ったりする与太話とは次元を異にする第一級のSF作品であることに加えて、登場するメカ群が醸し出す得も言えぬリアリティに、メーカーの想定とはまったく逆の方向で一大ブームが到来し、今日に至るのはご承知の通りです。結局、本シリーズの真の魅力を予見することができなかった今井科学は「最初から航空機を主軸としたラインナップを組んでおけば」と、今ごろ草葉の陰で臍を噛んでいることでしょう。
今回製作した<イマイ 1/72 VF-1S バルキリー・ガウォーク>は凹モールドの上品な仕上がりで、20世紀の製品としては充分に合格点に達してはいるのですが、ただ機首の造形だけは上下を逆さまにした方がまだまし、という致命的に破綻した代物なので、ここはプラ材による新造品をレジン複製したものと取り替えました。なお、その後同社より発売された<イマイ 1/72 VF-1S 可変バルキリー>などではこの機首の形状は設定画どおりに正しく再現されるようになりましたが、模型としてはもう少しパースの効いたデフォルメも欲しかったところです。
私にとって<超時空要塞マクロス>とは、映画から直近の<マクロス△>までの全シリーズを含めて、初弾の第一シーズン27話までがそのすべてです。その私的最終話「愛は流れる」に向かってブレイン・ストーミングを重ね、数多の伏線を張り、精巧なストーリー・ボードを提供し、華麗なキャラクターを登場させ、ついには膨大な量のセルを描かせきった、この超弩級の制作集団に想いを馳せてはじめて、どうも昨今、新作アニメーションというものをついぞ見なくなった自分の気分が理解できるような気がします。
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