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F-86D (アカデミー 1/48)

  by 加藤 寛之



 金型は、20年ほど前にレベル・モノグラムで発売されたF-86Dと同じとのこと。その自衛隊デカール版で、遠い昔のマルサン1/50製品以来の製品になる。ちょっと前に購入したもので、先日のSLB展示会で完成品を見たことがきっかけで私も作ることにした。
 キットは、機内に組み込むパーツは簡素にとどめていて、組みやすい。主翼のスラットは前に出た状態が基本、フラップも下げた状態が基本になっている。脚カバー類も開いた状態が基本。後胴のエアブレーキは開閉選択、キャノピーも開閉を選択できる。前胴下面にあるロケットパッケージは開いた状態で組み立て指示をしてあるが、何も工作しなければ引き込んだ状態になる。キット指定の塗装は5種から選べる。どれも銀色塗装だが、機番や垂直尾翼のマークの相違だけでなく、各所の小さなマークもそれぞれに区別して用意してある。



  作り始める前に、塗装が気になった。キットは全面銀色指定なのだが、『世界の傑作機』青版、№73(1976年5月)の特集「F-86D/K/Lセイバー」に初期の自衛隊機塗装が載っていて、それによれば「胴体下面部には銀色のアルミナイズド・ラッカーによる保護塗装が施されているほかは無塗装である」となっていて、今回選んだ「111」機を見本に画いている。さらにアルミナイズド・ラッカーは、いろいろな機体をみると徐々に塗った部分が広がっていった「らしい」。現在に博物館等で公開している機体は、全面塗装に思える(よく分からないけど)ということで、今回は「111」機ではあるがこだわらずに“こんな感じでいかがですかァ”塗装にしてみた。アルミナイズド・ラッカーは、ロケットパッケージ側面にも塗ってあるようだ。また、キット指定でなく、鰐口や翼端塗装がない『世界の傑作機』青版、№73の「111」機を主体にしてみた。



 組み立てに難しいところはどこにもない。組み図で取り付け位置が分かりにくいところは、仮組みで確かめれば大丈夫。
スラットが主翼に収まるところの段差が大きいけれども、プラモデルだし、大き目の段差は見栄えとしてこれは悪くない。
私はキャノピーを閉状態にしたので内部の側面に貼るパーツを省略したが、支障ない。
翼下タンクの揺れ止め棒は、主翼から前下方向でタンクに接するのが正しいのだが、キットはこの接着位置をあいまいにしている。位置決めが正確な金型にするのか、ゆるくして手軽に組めるようにするのかは、考え方の問題だろう。私はゆるくする考え方でよいと思う。
 私は塗装指示のように塗るわけではないので、大きな問題でないが、細部の塗装には「あら、どうしよう」と思うところがちょっとある。キットには細かなデカールを用意しているし、エアブレーキのところの日の丸には、分割した日の丸も用意している。デカールは良質で、気持ちよく貼れる。



  完成した姿を眺める。何となく機首の開口部分とその周辺の形が気になる。垂直尾翼が胴体と接する形や前方に伸びるフィンの造形が面白くない。主尾翼の各後縁が厚い・・・とかなんとか思うけれども、誰がどう見てもF-86D。私は充分に満足だ。
 ところで、配備されていた当時の写真をみると、地上では右翼端にあるピトー管に赤い袋を挿してあるようだから、そんなふうにしてみると面白いかもしれない。その際、機首の空気口に赤いフタをすると楽しそうだ。機首内部にあらかじプラ板をつけておき、塗装が済んでからペッとフタをするのが簡単そうだ。どんどん作りたい私は、しないが。


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