(Photo) ダッソー・シューペル・ミステール
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| by コルディッツ |
| 博物館実機写真 |
ダッソー社開発のジェット戦闘機シューペル・ミステール(Super Mystere)は、1955年3月2日に初飛行し、翌日に音速を突破した、ヨーロッパで最初の量産された超音速戦闘機です。
シューペル・ミステールの母体は、フランス最初のジェット戦闘機ダッソ-・ウーラガンです。ウーラガンの浅い後退角がついた主翼を、33度の後退角にしたミステールが1951年に初飛行に成功し、フランス空軍に採用されます。逐次改良を重ね、胴体と尾翼を改設計、主翼後退角度を41度にしたミステールⅣ-Aが開発されたのが1952年でした。Ⅳ-Aの搭載エンジンをパワーアップしたⅣ-Bが6機製造され、ヨーロッパ製航空機で最初の超音速機になります。
Ⅳ-Bは2種類の戦闘機の母体になります。1つは主翼の後退角度を45度にして、機首インテークをF-100と似た楕円形にしたシューペル・ミステールで、1956年に生産開始し、翌年フランス空軍に就役して、ヨーロッパ製で最初に量産された超音速戦闘機になったものです。いま1つは主翼をデルタ型にしたミラージュで、ミラージュがマッハ2の超音速戦闘機として実用化に成功したので、シューペル・ミステールはご用済みになり、180機の生産で終了しました。
※ 本稿は博物館の標示、「大戦後戦闘機」(鶴書房)、
「世界の軍用機図鑑」(コスミック出版)Wikipediaを参照しました。
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Super Mystere B-2 12-YY 153 2016年8月撮影
航空宇宙博物館(ル・ブルジェ)にて撮影
以下撮影場所について記載のない場合は、航空宇宙博物館(ル・ブルジェ)とします。
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| シューペル・ミステール:最大族度マッハ1.12。武装30mmDEFA砲2門。外部兵装:爆弾・ロケット弾2,680kg。エンジン:スネクマ・アタール101G
推力4,500kg |


| ミステール:最大族度マッハ0.97。武装:30mmDEFA砲2門。外部兵装:爆弾・ロケット弾900kg。エンジン:イスパノ・スイザ ベルトン350
推力3,400kg。 |
Ouragan UD
軍事博物館(ブリュセル)にて 2009年12月撮影
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ウーラガン:最大族度940km/h。武装:イスパノ・スイザ 20mm機関砲4門。外部兵装:爆弾・ロケット弾908kg。エンジン:ロールス・ロイス
ニーン Mk.104B 推力2,270kg。
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Super Mystere B-2 10-SA 2023年4月撮影
ドイツ空軍博物館(ガトウ)にて撮影
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シューペル・ミステルの採用は、フランス以外ではイスラエルだけで、イスラエルの中古機がホンジュラスに売却されています。
何故ドイツ空軍博物館にフランス空軍塗装のシューペル・ミステール展示がなされているのかは、分りませんでした。
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F-100のエアインテークと形状が似ていますよね。
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