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Ju-87Ｂ (エアフィックス 1/72)
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| by 加藤 寛之 |
今回は「温故知新シリーズ」かと思うようなプラモを選んでみた。
これは先日、モデラーからの放出品で入手した。1977年ころに、トミーがエアフィックス製品を国内販売したときの商品。だから、パッケージや組み図に日本語がある。中身のキットはモデルアート臨時増刊『中野Ｄ児の飛行機模型歴史館』をみたら、1956～1958年の発売になっていた。このJu-87Ｂは、私はたぶん今回初めて作ると思う。
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プラモデル史でも初期製品で、パーツはごく少ない。表面はもちろん凸表現で、リベットがきれいに打ってある。コックピットは人形を乗せる２本の棒があるだけで、それ以外は全くない。機首下面のラジエーター部分は側面からの造形だけで、前後の穴はない。脚はスパッツとタイヤが固まりの片側一部品×２個。主翼後縁につくエルロンとフラップはつながったパーツで、リンク棒は完全省略。胴体下面の造形や爆弾搭載機構は一切なく、爆弾から突き出た２本の棒を差す穴でオシマイ。要するに、見えない下面は省略が基本で、爆弾はボロ隠しを兼ねているのだ。
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組むには、接着面の整形から始める。サンドペーパーを貼った板で、主翼や胴体の接着面を平らにする。胴体と主翼の接合部分や水平尾翼の接合部分も、平らにする。水平尾翼と脚パーツは、接着ガイドの突起を切り落として接着面を平らにしておく。整形ついでにバリや金型の接合跡も整えておく。
プロペラは使える。軽く整形してＯＫ。スピンナーはガタガタだけれども、暗い色に塗れば目立たないし、もともと実機のJu-87はスピンナーと胴体との線が滑らかでないので、許容範囲。風防パーツはガッカリするほどつまらない造形だが、旧いキットはこんなモノだ。
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胴体内部の人形用の２本の棒を折り、胴体左右を接着。主翼も脚庫がないのですぐに上下パーツを接着し、ちょっと時間をおいて前後縁を整えておく。後縁が厚いなとは思うが、気にしない。
しばらくしたら、胴体と主翼を接着する。接着面にタップリと接着剤をつけて接着。ブチュっと出る接着剤は、流し込みタイプの接着剤とその筆で伸ばして均す。これでスキマを埋める。組み図には主翼の上反角のつけ方を図示してある。親切なのだが、まあ、接着にはガタがあるということでもある。主翼へのエルロン・フラップ部品の取り付けは、まあ何とかなった。
水平尾翼も接着剤タップリ＋流し込みタイプ整形で接着する。旧いキットは水平尾翼を平面形でみたときに左右や上下でズレたり前進角が発生したりすることが多いけれども、このキットは時代を考えれば充分に合格。面倒な微調整はしなかった。
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全体の接着剤が固まったら、胴体左右を主に接合部分を削り合わせる。それでも残る段差にはパテを使うが、少しくらい接合部分が見えてもイイや、くらいでＯＫとする。なぜそれでイイのかというと、接着剤やパテはゆっくり乾くので、そのうちにヒケが生じる。充分に乾かせば跡を消せるが、高速作りではそれを待てない。だから、まあイイや、でよいのだ。
ちょっとしたモノは、自作して精密感をだした。このキットの時代は、自分で追加工作をするのが常識だった。
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塗装は、キットの指示を尊重している。塗装後に爪磨き用の小物で全体を擦って、凸モールドを強調した。キットの風防の枠は実機と全然違うが、それなりでＯＫとした。デカールは使えそうになかったので、ほかのキットで余ったものをテキトウに貼っておいた。この完成品に何が貼ってあっても気にする人はいないから、かまわない。最後に半光沢スプレーをプ～～～～とかけて完成とした。
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| 開封から1日半で完成した。もちろんその間に、食事も入浴も買い物もしている。形がよく似ているかと問われれば、よくは似ていないが、Ju-87Ｂに見える。昔はこんなモノだったのだ。その代わりに1日半で完成したので、もちろん合格だ。 |
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