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雷電21型 (ハセガワ 1/72)

  by 加藤 寛之



月刊モデルアート2025年2月号の「A帯で行こう!」に賛同して購入したもの。ハセガワのA帯製品は廉価で入手しやすいし、組立も簡単。雷電のキットは、プロペラ型式の選択とそれに伴う塗装選択もあって嬉しい。初発売はかなり前だが、パネルラインは凹線で、エルロンやラダーの羽布張り表現も模型的に良好。脚庫やコックピットの内面は省略してあるが、これらは飾って見える場所ではないので問題ナシ。長年のご奉公で若干のバリと部分的に金型の歪みもみられるが、どちらも簡単に整えられる。


胴体はカウリングまで一体の左右分割で、強制冷却ファンを挿入する前端だけが別パーツになっている。コックピットは床板と背部胴枠、椅子と操縦桿、前方に計器盤と防弾ガラスのパーツという構成。計器はデカール表現。
床板パーツは、胴体への取付け部分を切除してプラ板で下から挿入のストッパーに置き換えれば、胴体へ下から挿入する手順に出来る。これをすると、手順が便利なうえに、背部胴枠と計器盤も強固に接着しやすい。
風防パーツは、この時代の製品として実に良く胴体と合う。素晴らしい。
ほかには、この時代のハセガワ製品に共通する主脚の軽いグラつきと、収納状態で一体成形の主脚カバーの切り離しと脚出し状態への寸法調整くらいが留意点だろう。
吊るせるものは胴体下の落下タンクだけで、翼下の武装パーツはない。実機が邀撃戦闘機なのでこれで妥当なところ。
キットデカールは、ヨD-155機と胴体に電光2本を画いた青木中尉機の2種から選べる。作ったうちの1機は前者にしたが、もう1機は末尾の数字を書き換えてヨD-156機にした。この機体は、『世界の傑作機 No.7 雷電』1973年(白版)に長谷川一郎氏が側面図を画いている。 


  さて、なぜ2つ作ったかだが、先に作ったヨD-155機を組む過程で、主翼が上反角不足になってしまったのだ。パーツにはちゃんと上反角があるのに組んだら不足になったので、その原因を確かめ、改善策を見つけるためにもう一つを組んだのだ。
原因は胴体が太めに組まれてしまうためで、胴体をやや細くすれば改善できるはず。
そこで対策だが、コックピットの床板パーツをガタがないように両胴体内面に強く密着させて接着する、つまり胴体の太さをやや絞り込んで作ると、まあOKだなと思える上反角になる。当然だが、主翼上面とフィレットをちゃんと接着できるように干渉する部分を整形し、取り付けの際は主翼両端を持ちあげるようにして固定する基本的な作業は必要。今回のヨD-156機はそうして作った。


  上反角改善の話題だけでは申し訳ないので、ちょっと書く。
雷電21型は風防ワクが2種類あって、キットは11型で装備していた胴体武装の痕跡があるタイプだから、正面ガラスの隣にあたるナナメ前方ガラスは底部のワクが太い。風防内の後頭部にある穴あきの補強材には、太さと穴の違いで2種類ある。これらは製造時期の違いなのか、製造工場の違いなのか、その両方なのかも私には分からない。だが、プラモデルとして考えれば、風防ワクを細くするには枠の線を削って磨きなおすようだし、補強材の太さと穴の違いなんて誰も気にしないだろうから、どうでもイイや、が私のプラモデル感だ。ついでに書けば、プロペラ選択との関係も分からない。
塗装の色だが、高座工廠の製造機と三菱製機は同じだろうか。つまり、塗料を三菱が提供したのか、別途に調達したのか、ということ。・・・主脚柱の色だって、ホントに黒でOKか・・・、どうでもイイか。だれも気にしないから、自分の好みで大丈夫としよう。
簡単な改善を一つ、キットの主翼から真っ直ぐに突き出た20mm機関砲の銃身は、ちょっと上向きにすると実機っぽい。

掲載写真だが、カメラが不調で上手く撮れなかった。カメラのせいにするのだが、この後についにどうにもならなくなって、買い換えることになった。


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