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  航空巡洋艦 最上(1/700 タミヤ)& 
零式三座水上偵察機11型(1/50マルサン)

by 小山新一


(実機、実艦について)
航空巡洋艦 最上
 艦船模型には殆ど手を出さずにきたのだが、ヒコーキ・モデラーとして空母はもちろんだが、航空戦艦・巡洋艦に興味があった。軍艦の象徴ともいえる大砲塔をそなえ、なおかつ航空機も搭載、運用ができる、空母と戦艦、巡洋艦のいいとこどりに見えたのだ。
 しかし、実態を調べてみると苦肉の策の産物であった。「万能」をうたう道具の一つ一つの機能は、それ専用の道具にかなわない。航空戦艦、巡洋艦とも航空母艦、戦艦、巡洋艦の単一機能艦に比べ、能力は中途半端であった。ミッドウェー海戦で失った主力空母4隻の穴を埋めるべく考案された、急ごしらえの艦種でしかなかったのである。
 最上の搭載機定数は11機で、機種は零式三座水上偵察機と零式観測機の混成である。爆弾搭載量は大きくないし、ゲタばきだから鈍足で、敵戦闘機に食われやすい。ついでに記せば、航空戦艦 伊勢 の場合搭載機定数は22機で、内訳が水上偵察・爆撃機 瑞雲 14、彗星艦爆 8である。陸上機である彗星はカタパルト射出で、出撃後母艦である伊勢にはもどれないから、他空母に着艦するか不時着水するしかない。使い捨てに近い運用なのであった。 


零式三座水上偵察機11型

傑作三座水上偵察機といわれた川西の94式水偵の後継機として、愛知が開発した機体である。複葉であった94式から単葉に変わり、性能も大幅に向上し太平洋戦争の全期間にわたり艦隊、艦船の眼となり活躍した。



(模型について)
航空巡洋艦 最上

 タミヤの製品らしく、パーツ分割も要領よく、合わせも良好である。インストに従って少しずつパーツを組み、塗装して接着していくとストレスなく完成に至る。搭載機は三座水偵4機、零観3機を組んで塗装したが、搭載直前になり零観1機の補助フロートがとれて行方不明となり、零観2機で完成とする。


零式三座水上偵察機11型

 マルサンの傑作キットで、今回作ったのはインストが英語版であった。キットはフロートの支柱が片側あたり4本の11型乙だが、乙なしの初期型に改造した。明灰白色の塗装にしたかったのだ。フロートの支柱を片側2本に減らす代わりに、フロート片側につき4本の張線を張らねばならない。支柱間にはる×形の線は釣り糸を用いたが、主翼との間に張る線はそれより明らかに太い。ストックを探し、昔モデラー仲間にもらったブラシの真ちゅう線を使った。
このブラシとは楽器のブラシである。ドラマーが小さな箒の形をしたブラシで、ドラム表面をこすり、さざ波のような音をたてる道具である。ほぐした線の束を、「何かにつかえれば」といただいたのであった。 

シリアルの「X- 」はアリューシャンに配属された部隊だと、丸メカにカラー図がのっていた。掲載図は「X-5」であったが、私の機は7にした。これで、めんどうな水平尾翼の偏流測定線を引かない、いいわけになると思ったのだ。戦線窮迫のおり、シリアルのみにした、という設定である。 



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