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ホワイトメタル極小AFVの世界 (1/285 GHQ)

                                                     by 四月舎

ホワイトメタル製の 1/285 のAFV ご存知でしょうか?
本誌初登場の四月舎さんがこの極小AFVの世界にご案内します。


  はじめまして、四月舎と申します。

 今回製作した模型は1/285でG.H.Q.というメーカーの製品です。簡単に説明させてもらうと、材質はプラスチックではなくホワイトメタルという金属です。かってアメリカの州陸軍に机上演習用ユニットとして納入されていた事はコンバットマガジンで紹介されていました。
 
1/285というスケールは珍しいように思うかも知れませんが、かって日本にも同スケールのメーカーがあったぐらいで国際スケールのひとつです。
G.H.Q.一社でも同一スケールで航空機・ソフトスキンも、第二次大戦から現用AFVまで数百アイテム製品化されています。更に改造すればもっと多数のコレクションが可能になります。意外とポテンシャルが高いシリーズです。




■ 製作
 では製作について述べます。

 まずはパンターG型。ホワイトメタルはプラスチックよりも軟らかい鉛合金なので、長砲身のAFVでは必ず砲は曲がっています。折れている場合もしばしばあります。今回は完成後の強度も考えて砲身を3輌とも真鍮パイプとピアノ線で作り直しています。まずはパーティングラインと湯口の処理はプラモと同様です。ただ全長3cm程度しかない模型なのでモールドを消さないように慎重に処理します。その上で、車体と砲塔にツィメリットコーティングを施します。金属製なのでパテは着き難いですが、柔らかい材質なのでカッターでパターンを直接刻み込みます。

 
 その後、同軸機銃口と照準口、排気管、砲口をピンバイス等で開口。車体機銃は0.15mm真鍮線に置き換えます。砲身をカットして、0.8mm真鍮パイプと0.4mmピアノ線を組み合わせ、軽くティーパーを付け、先に開口してあったマズルブレーキを接着します。これを砲塔に移植して形状は完成。
下地はサーフェサーを吹きます。コーティングパターンが見え易いように冬季白色迷彩で仕上げました。転輪のゴム部分は薄めのグレーで塗り分け。キャタピラと牽引ワイヤー、ジャキ等の金属部分はメタリックグレー。スコップなどの木材部分はブラウンで塗ります。ウェザリングを施し、フラットクリアーを掛けて出来上がり。



 
次はパンターF型。製作手順は、ほぼ同じです。車体上面の溶接位置などをF型に直してあります。防盾基部の吊り下げ用フックは板状なので貫通させワイヤーが通るようにしました。
塗装は冬季迷彩が剥げかけた末期のグリーン単色迷彩。細部の塗り分けはG型と同様。

 



 最後のヤークトパンター中期型は「光と影」迷彩。グリーンとブラウンの上にはダークイエローの斑点、ダークイエローの上はグリーンとブラウンの斑点を散らしましたが画像で見えるかどうか。

 組み立ては瞬着のゼリー状と低粘度を適時使い分けて作りました。基本塗装は全てラッカースプレーです。細部や迷彩・ウェザリングはエナメルの筆塗りで仕上げました。



 

なにぶんサイズが小さ過ぎて画像で判り難いでしょうが、ワンダーフェスティバルに行かれる方はそこで実物を御覧になれます。興味があれば見に来て下さい。
                 四月舎






Vol.6 2009 July.        www.webmodelers.com          Office webmodelers all right reserved   無断転載を禁ず  リンクフリー
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