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連載 ソ連戦車 第6回
T-34/85 中戦車   (タミヤ 1/35)

                                                     by タンクダンク

  この連載は ソビエトの戦車を 毎月1機種ずつ、楽に作れるキットを選び、できるだけストレートに製作して12台コレクションしてみましょう!というコーナーです。  第6回は いよいよ T-34 バリエーション展開のラストバッターである T-34/85にチャレンジします。
■ 実車について
 T-34/76 は76mm装備の優れた中戦車だったが、砲塔が小さく、二人砲塔だったため、車長が照準にかかりきりになれなかったため、実戦ではドイツ軍戦車に遅れをとることが多かった。一瞬の遅れが死を招くという言葉どおりである。
 更にドイツ軍がより強力な88mm砲タイガーⅠを実戦投入したため、対抗して長大な85mm戦車砲に積み替えると同時に砲塔を大きくして3人砲塔としたのが、T-34/85である。 
 T-34/85は T-54,55の登場までソ連だけでなく、チェコ、ポーランドでも生産され、ワルシャワ条約機構の戦力となった。輸出されたT-34/85は 朝鮮戦争、中東戦争から最近のコソボ紛争まで、未だ現役として働いている息の長い傑作戦車である。

T-34/85


■ タミヤの キットは
タミヤのキットは前部フェンダーが角型となった1944年型に相当する。1987年にバリエーションで発売されたMM138で、限定生産のため 入手困難だが 絶版ではなく時々生産はされているようなので、見つけた時に買っておこう。 砲塔のディテール、キューポラなど、後で発売されたドラゴン製に負けない傑作キットである。
  
 ドラゴンのT34/85も良いキットだが、これも店頭在庫のみになっているようだ。タミヤ製がなければドラゴンのを入手しよう。



■ 製作
 車体下部は先月号の43年型と全く同一。ただし、ホイルはゴムつきとなっている。

 車体上部の手すりは短いタイプ(左3本、右2本)をシンチュウ線で自作した。後部の排気管は、ナイフで少し深くえぐっておいた。
 特徴である新砲塔は溶接跡などよく表現されている。側面の手すりはシンチュウ線で自作した。
砲身が長いので、丁寧に接着部の整形をしておこう。

後部燃料タンクはどの写真でも見かけるので、しっかり装備している。また、ワイヤー類は今回装備を省略してみた。

車体左側面のディテールとゴムつきホイール 



砲塔の正面ディテール



塗装   ウエザリング
 下地として、タミヤパテをグンゼシンナーで少し薄めて、溶きパテを作り、筆で全面にもれなく塗って、鉄肌のざらっとした感触を表現した。 
 塗装は、42年型、43年型と同じで変わりばえしないが同様のグリーン塗装とした。
下塗りには グンゼのNo42マホガニーにツヤケシ黒を加え、タバコライオンをツヤケシ剤代わりにして、少し薄めに溶き、筆でスミや影になる部分、キャタピラやホイール裏も含め塗っておく。
 
 上塗りには グンゼ特色のロシアングリーン2を使い、エアブラシでスミの下塗りのこげ茶が残るように吹いた。
 ローアンバー(油彩)で全体をウォッシング。
 ところどころ、エナメルのハルレッドで錆び汚れを書き込んで強調し、ドライブラシは42年型と同じ方法で エナメルのグリーンとサンド系を混ぜて軽くドライブラシしている。
砲塔のデカールは数字とした。
最後に、デカールのツヤを消すために、つやけしクリアーを吹きつけた。
キャタピラは見える部分に黒銀でドライブラシをしておく。




完成    
 これで、T-34/42年型、T-34/43年型、T-34/85とT-34系列3台が揃いぶみである。
塗装も3台とも タッチをそろえておくと、並べても違和感が無いコレクションとなる。3台を並べて、ウエザリングなど、少し手を加えて、統一感を出すとより良くなると思う。
この連載も折り返し点にやっと到達した。残り6台。来月は、戦車といっても趣向が変わったところで ドラゴン製のロケット戦車を取り上げたいと思う。 それでは また来月お会いしましょう。


Vol.7 2009 August.        www.webmodelers.com          Office webmodelers all right reserved   無断転載を禁ず  リンクフリー
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