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連載 ソ連戦車 第8回
JS-2   (タミヤ 1/35) その1

                                                     by タンクダンク
  この連載は ソビエトの戦車を 毎月1機種ずつ、楽に作れるキットを選び、できるだけストレートに製作して12台コレクションしてみましょう!というコーナーです。  第8回は JS-2 、製作の途中を2回に分けてレポートします。 (その1)は下塗りまでです。


■ 実車について
 ドイツのタイガー1に対抗するために急遽開発されたのがJS-2である。主砲は122mm砲で、重装甲と相まって、タイガー1だけでなく、キングタイガーにも十分 対抗できた。
 1943年暮れに生産を開始し、1944年には部隊に配属された。第2次大戦後期のソビエト戦車の主力として、対戦車戦に勝利し、1945年2月ベルリンに突入した。JS-2は3000両以上が生産され、戦後も東側同盟国で使われた。
  タミヤ JS-2キットの箱絵
 ■ タミヤのキットは
 ご存知の通り、タミヤのJS-2は円熟期に入ったタミヤが発売した傑作といわれている名キット。
モールドも合いもよく、組み立てた実感は何のストレスもなかった。そのままストレートで製作しても、魅力的な仕上がりになるようだ。まるでプラモのお手本のようなキットだと思う。
 キットは 1944年型 キーロフ工場製を再現していて、エンジングリルにはエッチングパーツが用意されている。
また、キャタピラは一体のベルト式樹脂製と 連結式の2種類が用意されていて、親切。

製作

■ 車体下部
 車体下部はサスペンションアームが別体になっていて A14の調整ジグを使って水平になるように調整するようになっている。ちょっと手間だが組み立てそのものは簡単。

 サスペンションアームの接着が乾燥して、先に組み立てておいたホイールを組み付ければ、車体下部はかっちりと完成する。




■ 車体上部
 車体上部は 前後の2体に分かれている。前後に分けた理由は不明だが、金型を小さくするコストダウンのためか?
タミヤの戦車で初めての形式ではないだろうか。
 C36で裏側から補強すれば 車体上部の基本形が完成した。ここに、通常通り、小部品を取り付けてゆく。


■ キャタピラ
 D1とD3を交互に接着して連結式のキャタピラを組み立ててゆく。たるみのつくキャタピラ上部は説明書どおり、マスキングテープをジグに貼ってから 連結すると接着剤でキャタピラがジグに張り付くことが防げる。  ドライブスプロケットで位置を決めて説明書どおりの順番でキャタピラをホイールに接着して行く。難しいのは 前後の駆動輪と起動輪の所。写真のように マスキングテープを補助に使いながら固定してゆくと楽だ。

左右のキャタピラの完成。タルミがうまく表現されている。
説明書どおりに組み立てるだけで、誰にでも ここまでできるのだから、タミヤの設計はよく考えられていて親切だと思う。


■ ワイヤーロープ
 キットには1mmの糸が用意されているが、金属ロープで置き換えた。近くのホームセンターに行けば 1mが200円程度で計り売りしてくれるので、金属ロープへの置き換えがお勧め。強度があるので、切断は必ずペンチで行うこと。A40への接着は 瞬間接着剤を使う。 車体上部に取り付けると下のようになる。
 エッチングパーツで用意されているラジエターグリルも瞬間接着剤で取り付けるが、両方とも 忘れずに メタルプライマーを塗っておこう。



■ 砲塔
 通常どおり上下パーツに分かれている。 上下を接着し、主砲基部も接着する。乾いたら、丁寧に整形しておく。


 主砲は左右分割なので、接着部の段差を 耐水ペーパーなどで整形する必要があるが、私は ペーパー代りにスコッチブライトを適当な大きさに切って使っている。バーリンデンの本に載っていた方法だが、円形断面や曲面の整形には削りすぎでゆがむことがなく、しごく便利。

 てすりは 強度も必要なので洋白線で置き換えている。プラの手すりだと塗装も終わりウエザリングの途中で折れたり、接着が取れたりして疲れたいやな経験があるからだ。
 1mmくらいの穴をピンバイスで開けておいて、片側を曲げた洋白線の短い方を入れて、長さを現物あわせでマジックでマーキングして、先細ペンチで曲げ、瞬間接着剤でとめればOK。

とにかく細かい部品を全部接着してしまい、戦車の形にする。ここまで丸1日程度。
無塗装だが 形になったJS-2を眺めると 中学生の時に 単純にプラモの製作にひたったことを思い出す。
懐かしい感動を味わった。 



■ 下塗り
 さて 下塗りですが、私は タミヤパテをグンゼシンナーで濃い目に溶いた溶きパテで 全面をまず筆で 塗っている。 筆は先を短く切った中くらいの太さのものを使っていて、生乾きの時に、表面を筆の先でつついて、荒らしたりして、鋳造の荒々しさの表現を試みている。数をこなしてなんとかものにしようとチャレンジ、チャレンジのつもりでやっている。エッチングパーツにも溶きパテを塗るが細かい目をつぶさないように注意して作業する。

 この後、薄めたマホガニーで全体を塗って影付けを行いますが、それ以降は次回(その2)にて。




次回(その2)に 続く

Vol.9 2009 Oct.       www.webmodelers.com          Office webmodelers all right reserved   無断転載を禁ず  リンクフリー
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