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RA-5C ビジランティ (アリイ 旧オオタキ 1/144) 

by 田口 博通



実機解説

 ノースアメリカンRA-5C偵察機は核攻撃機A-5シリーズから発達し、1962年に初飛行しました。A-5A攻撃機は1955年に空母に配備され米国の核報復能力の一端を担っていましたが、SLBM搭載原子力潜水艦の配備により、空母搭載の核攻撃兵力の必要がなくなりお役ご免となったところ、大型でペイロードに余裕があることを生かし、偵察機に転用されたわけです。偵察カメラ、各種センサーなど偵察機材が機体下面のカヌー型ポッドに追加されています。各空母に分遣隊が派遣され、ベトナム戦争ではSAMサイトの偵察などに全期間使われました。 マッハ2級の性能を持っていましたので、落とされた機体は少なく、ほぼ全機が退役後デビスモンサンにモスポールされて収められています。
全長 22.31m
全幅 6.15m
乗員 2名
最大速度 マッハ2


 キットについて

 旧オオタキのRA-5Cビジランティはアリイを経て現在はマイクロスケールから発売されています。写真の箱絵はアリイ時代のものです。実機が大きいため、 144でも、ちょっとした72ジェット機くらいの大きさがあります。
 モールドは端整なスジボリで、スタイルの良さには定評がありました。キャノピーの形状や、脚部品もしっかりしており、名キットの評価もあります。エアインテーク部にストレーキ付の後期型が再現されていて、デカールは NK エンタープライズ搭載機のものが 1種付属していました。
マイクロから別売りデカールも発売されていましたので、塗装を変えて揃えることも可能です。
箱絵

製作

 胴体内部をダークグレーになり、オモリを機首に仕込んで胴体左右を接着し、主翼、尾翼をつければ、1/144は すぐ形にすることができます。手を加えた方がいいのは機首のピトー管くらいで、シンチュウパイプと洋白線を組みあわせて、瞬間接着剤でつけて、根元の形状を丁寧にパテで整形しておきます。
翼の後縁も薄くシャープですし、胴体背中のふくらみもこんなものでしょう。
 今回は塗装の手順を中心に紹介します。まず、全面を上面のガルグレーで塗装してしまいます。このガルグレーは下塗りを兼ねているわけです。舵面、下面を除き、マスキングゾルでマスクしてしまい、その後、ホワイトで塗るのが一番簡単です。
  マスキングゾルはグンゼの古いタイプの在庫を使用していますが、2度塗りが必要です。古いマスキングゾルはナイフで簡単にカッティングできるので、大変便利でした。
 カッティングにはよく切れる片刃かみそりを使っています。現在だとハセガワから乾くとオレンジ色になるマスキングゾルがでていますので、ちょっと高いですが、それを使われるとよいでしょう。主翼のガルグレーと白の塗り分けは 舵面に沿っているわけではないので、注意が必要です。
垂直尾翼はオールフライング式なので、全面白となります。

組みあがった胴体を ガルグレーで全面を塗り、 マスキングゾルを塗り、ホワイトになる部分をカットする。
主翼、尾翼上面は ガルグレーとホワイトの塗り分け線に注意。



エアブラシで白色を塗装します。



マスキングゾルをはがすと この通り、きれいな塗りわけが実現できました。



主翼前縁の黒色部分を塗装するために、マスキングします。


黒つや消しを 筆塗りで塗装します



同様にエアインテークをマスキングして赤色を塗装します。


マスクをはずすとこの通り シャープな塗りわけになりました。
後ろに写っているのは アルミ箔のカップですが、塗料皿代わりに使っています。100枚入って100円くらいですから、使いすてで安価です。右に見えるのは 貝印の片刃のカミソリ。マスキングゾルをカットするのに使っています。


デカールを丁寧に貼りましたら、クリアーを薄く吹いて保護しておくといいでしょう。


主脚とキャノピーを接着すれば 完成!


機首のアップ





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Vol.11 2009 Dec.        www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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