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 F6F ヘルキャット (オオタキ 1/48)

by 田口博通 

 とうの昔に消滅してしまったオオタキ(のちアリイ)の名作 F6F-3 ヘルキャットで、写真はオオタキ版を20年くらい前に作ったものです。
 現在も発売会社を変えながら模型店の棚に並んでいる息の長い名キットです。  全体の形状は、全面リベット打ちから、スジボリだけのシンプルなものに移行した時代のもので、木型を作った名人の腕がさえ、素晴らしいスタイルとデッサンでした。今でもこれだけのスタイルのヘルキャットは立派に通用すると思います。 



 塗装は レキシントンのフランシス M フレミング大尉機のカウンターシェイド3色迷彩としています。当時 発売されていたモノグラムカラーを使いましたが、モノグラムカラーのシーブルーのなんともいえない色気が大好きでした。懐かしいと思われる方も多いと思います。シーブルーを上面に、インターミディエイトブルーを中間に使っています。下面だけはグンゼ(当時)の62番つやけし白です。
 フラットクリアで表面を保護していたのですが、貼ったデカールが 寄る年月で黄色く、経年変化してしまったため、5年くらい前に、もう一つキットを買い、貼りなおしています。



 コクピットは8点の部品からなるシンプルなものでした。シートだけ満足できなくて、木型を作ってバキュームでバケット状のものに作り直しています。
 照準サイトのレチクルはプラ板で追加しましたが、防弾ガラスのプラ部品がキットに付属していて 国産キットもここまで来たかと 感激したものでした。
 



 エンジンは一枚板に前面ピストンだけ彫刻されたものですが、フラット黒に黒銀でドライブラシするという昔ながらのテクニックで塗装すると、充分にそれなりに見えました。クランクケースはエンジングレー、プロペラスピンナーはインターミデイエイトブルーとしています。



 主翼は上下張り合わせの頑丈なもの。どんなに原型の木型が良くとも、プラ成型の限界がつきまといますので、翼の後縁は薄く削っておくと見栄えがします。
 翼端灯は色アクリル棒を渋谷のハンズで買ってきて、置き換えています。
機銃は 1.2mmのシンチュウパイプで置き換えました。長さは内側が4mm、外側が2mmというメモが 当時のキット説明書に自分で書き込んでありました。




 増加タンクと小型爆弾2個が付属しています。脚関係は丈夫なモールドで、特に尾輪の出来が良かったと思います。
ピトー管はキットの部品の先端だけ洋白線で置き換えました。各部にホイップアンテナを0.3mm洋白線で追加して、アンテナ線を張りましたが、湿気を吸ったせいか緩んできてしまいました。
キャノピーの金型もよく磨けていたのか透明度もよくて、排気ヨゴレやスミイレを加えて完成した時には大満足でしたのを覚えています。
今でもこの作品は 亡くなられた木型師の腕の凄さを感じる一品として ケースの中で存在感を放っています。







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