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Big プラモデルキット作り倒し (第13回) 
連山 (ハセガワ 1/72)  

by   田口 博通  


 押入れを占領するプラモデルのBigキットを作り倒し バーンとスペースを空けようというBigな連載コーナー。
1/32と限らず、巨大な箱なら なんでも取り出します。

 デビスモンサンにモスポールされた可哀想なBigキットが再び、皆様のお役に立ちます。
 最近 ハセガワから連山が久々に再販になりました。初版は1968年の発売です。この機会に入手されたことも多いことでしょう。さて、この連山ですが、デッサンがしっかりした名キットと歌われるものの、展示会でも なかなか 完成品を見ることがありません。
 その理由はなんといってもその大きさ。日本の大戦爆撃機としては、唯一の4発機で B-17とほぼ同じ大きさ。全幅が50cm近くになります。
 1960年代のキットですからパネルラインとリベットはもちろん凸。しかし、繊細なモールドです。今回は20年くらい前に再販された際に入手して我が家のデビスモンサンにモスポールされていたキットを取り出して作ってみました。
塗装は、もちろん実戦配備予想塗装。
 今回の再販で入手したキットは? というと、保存用に、押入れに直行し、代わりに眠りについております。
 20年前くらいの再販時の箱絵


実機について

 連山は日本海軍の18試陸上大型攻撃機として、昭和18年に中島飛行機に試作が命じられました。
設計には松村健一技師が設計主任として担当し、19年9月には試作第一号機が完成し、19年10月23日に初飛行に成功しました。
 新山と同じく、日本機としては空前の大きさであり、エンジンは誉24型 1850HPを4発装備し、8000m高空での性能を狙ったため、排気タービンを装備しています。
 翼断面には 「彩雲」と同じ 層流翼K系列を使い、付け根がK251(16%),翼端がK159(10.6%)で、飛行性能と充分な翼内燃料タンク容積を確保しています。
武装は、20mm連装動力旋回銃座2基の他、機尾に20mm連装機銃。機首に13mm連装機銃を装備しています。
 4機の試作機が作られたところで、終戦となり、実戦での活躍は未知数でした。
 
 乗員 7名
 全幅 32.54m
 全長 22.935m
 最大速度 320kt/8000m


製作



 コクピットと胴体

 キットの組み立て説明書では、前部銃座と回転銃座から組み立てに入るように指示されていますが、塗装の便を考えて、回転銃座は固定にして最後に取り付けることにします。で、定石どおり、コクピットと胴体から組み立てに入ります。
 コクピットと胴体内部はMrカラー特色303でざっと塗り、座席には板鉛でベルトを取り付けたくらいです。計器板は外からは見えませんので、黒くぬっておけば大丈夫です。
オモリは50gくらい釣りオモリを床下に分散して、油粘土でしっかりと留めておきます。えっと思うくらい詰め込まないと、当然の帰結としてちゃんとシリモチをつきますから、ご注意のほど。
 
 大型のため、胴体の張り合わせには流し込み型の接着剤を使い、テープで締め付けてしっかりと接着します。その後、ぱくっと割れないように補強をするといいでしょう。爆弾槽から手を入れて、細切にしたプラ板を張り合わせ部に内側から貼って補強しました。



胴体は流し込み接着剤でしっかり 接着する。


主翼の工作


1960年代の古いキットですので、接着部が荒れています。やすりを使って、平坦にならしておきました。
 エンジンナセルを主翼に接着する際には、すきまができますが、外側を優先的にあわせ、スキマが開いた接着面にはプラ板でもつっこんでおきましょう。








 主翼の上半角をあわせて、胴体にしっかり接着しました。エルロン、ラダー、エレベーターは全金属製が本当なので、羽張りモールドは溶きパテを盛り、消しておきます。
全体を丁寧に整形したら、いよいよ全体塗装に取り掛かります。(塗装編 次号に続く)





 

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Vol.17 2010 May.        www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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