ユンカース スツーカは独特なガルウイングと車輪スパッツが特徴的なあまりにも有名な急降下爆撃機でナチスドイツの電撃作戦で先駆を務めました。直線的なラインで引き締まった機体でメカニックの極致、ドイツ人の美的センスを凝縮した機体です。急降下爆撃の威嚇効果を高めるために、初期のB型~D型の主脚スパッツには 風車型サイレンがついており、そこから発する音がキーンという独特の効果音となり、戦車兵の恐怖の的となっていました。この風斬音は「ジェリコ(エリコ)のラッパ」と呼ばれています。
愛称の「シュトゥーカ」(Stuka)とは、急降下爆撃機を意味する「Sturzkampfflugzeug」(シュトゥルツカンプフルークツォイク)の略で、本機が急降下爆撃機の代表として扱われたため、この名が用いられるようになったようです。
戦車攻撃機G-2型は主翼下面に37mmFlak 18機関砲のポッドを2門搭載した対戦車攻撃タイプで 地上の敵戦車に空から猛鳥のように襲いかかりました。 中でも有名なのは、東部戦線で戦車キラーとして名をはせたハンス・ウルリッヒ・ルーデルの乗機で、モノグラムのデカールの設定にもなっています。 |
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この戦車攻撃機G-2型は「大砲鳥」(カノーネンフォーゲル Kanonenvogel)と呼ばれ、大きな成果を挙げましたが、反面、無理に搭載した37mm砲による重量過多と安定性の欠如から、操縦が恐ろしく難しい機体だったというルーデルの言葉が残っています。
ユンカースJu87「スツーカ」G-2戦車攻撃機 スペック
JUNKERS Ju87 G-2 "STUKA"
全幅:13.80m 、全長:11,50m 、総重量:5,843kg、最大速度:410km/h/4,1155m
発動機:ユンカースJumo211J 1,410馬力、
武装:機関砲37mm×2(固定) 機銃7.9mm×2(旋回)爆弾500kg 、乗員:2名
初飛行:1935年8月7日
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