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チャンスボート F4U-1 コルセア
レベル(グンゼ) 1/72 の製作

by 加藤 寛之 


 50歳代の方なら“ご存知”の、ファイターシリーズのコルセア。このキットは、私がプラモデルに色を塗るようになって4つめか5つめに作ったキットで、それ以来、実に40数年ぶりの再製作である。そのころのキット評としては、羽布張り表現がみごとな一方、風防幅と後部胴体平面形が共に太すぎ、エンジンのモールドが雑。ただし、たったの100円なのでお勧め品、といったところ。…今さら、当時の評価がどうであっても関係ないが。
 


 さて、コックピットは床板と座席だけという簡単さ。適当に塗って、胴体左右パーツを接着。ここで驚いたことは、接着面が実にきれいなこと。これならば隙間が生じにくい。子供の頃にでも作りやすかった理由は、こんなところにあったのだ。次に胴体パーツの先端にカウリング前端部品を接着するのだが、円盤状のパーツなのに位置指定がない。適当に接着したが、よく見たらエンジンの彫刻が中途半端に斜めでくっついてしまっていた。“マジメに作らないといけないナぁ”と、その瞬間だけ反省する。

次は主翼。胴側の前縁にある大きな吸気口は、中にはパーツも壁もない。プラバンとプラパイプで適当にフタを作っておく。主翼は下面が左右一体で、後縁と翼端は下面側に上面も作られている。こうすれば簡単に逆ガル翼の曲がりを組みやすくパーツ分割できるわけで、良い工夫である。ただし、この時代のキットゆえに、上面に大きな溝状の合わせ目が出来てしまう。主翼上下を接着後、モールドを守るためにマスキングテープで溝の周囲を隠し、溝の部分だけにチューブ入りのパテを詰め込む。パテが半乾きのときに、余分なパテを溶剤でふき取る。これで深い溝は太目の筋彫りくらいに修正できるし、周辺のモールドも壊さずに済む。翼を胴体に組み込んでみたら、思ったよりもガッチリと決まるではないか!これは、すばらしい!

だが、水平尾翼はイケナイ。胴体との接合がガタガタなうえに、エレベーターの筋彫りと機軸との関係がずれている。まあ、言わなければ気付かないから、ここはナイショにしておく。
風防もイケナイ。幅が広いのは承知の上だが、胴体との合わせめがガタガタ。ここは、隙間も埋められる水性ボンドで固定してごまかす。実機とあまりにも異なる風防の枠は、塗装で目立たなくすればよいだろう(と、自分で決める)。
そんな、こんなをして、塗装できるところまで進める。



色を塗る。
3色塗装だが、キットの塗装図を見たら、“オイ、本当かい?” 水平尾翼上面は中間色、 垂直尾翼は上面色の指定?…。 それ以上考えず、標準的な配色にしておく。
問題はデカールだった。国籍標識は赤フチの面白いものがついているのだが、やはり製造からの長い年月に逆らえず、使い物にならなかった。しかたなく(いつものように)、そのあたりにあった余り物デカールを適当に貼ってOKとした。
完成品を机に置いて眺める。…、…(ちょっと感じが×印かな…)。コルセア以外には見えないから、りっぱに完成である。



 ファイターシリーズの米海軍3機種


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