ロッキード社が販売していた高速輸送機「エレクトラ」をベースに哨戒爆撃機として開発された「ハドソン」機はWW2が勃発しドイツ潜水艦Uボートの脅威にさらされたイギリスからUボートを制圧する為の哨戒爆撃機として大量の注文を受けた。
ハドソンを導入したイキリス海軍ではあるがその機体性能に不満を抱きハドソンの後継機として更なる性能を持つ新型機の開発をロッキード社へ促しその結果強力な2000馬力エンジン「ダブルワスプ」を搭載したPV-1「ベンチュラー」が誕生した
当初ベンチュラーはイギリス海軍だけに配備されたが太平洋で日本軍と戦っていた米国海軍と陸軍が注目しその機数の殆どを太平洋戦線に振り分けられ、その高速性能と完備された航法・通信装置及び強力な武装でソロモン戦線から北太平洋のアッツ・キスカ島までの広大な戦線で哨戒の他・攻撃隊の誘導、爆撃あるいは夜間戦闘機として幅広い任務に使用された。
哨戒機としては高速で運動性が良いので遭遇した日本海軍の「一式陸攻」を撃墜した機体も存在する。 |
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哨戒機という言わば目立たない影の薄い飛行機で、枢軸国側だと既存の飛行艇や中古になった爆撃機を転用する例が多いが米国では2000馬力級のエンジンを搭載し武装も強力で航法設備と通信が完備した新型機を投入出来たのは国力の成せる業かそれともUボート(潜水艦)への過度なる脅威が作らせたのか
ともあれWW2を勝つためになりふり構わない程の多種の軍用機を大量に生産した米国の底力を垣間見る事のできる機体である。
全幅 :20m
全長 :15.8m
総重量 :14.100kg
最大速度: 502km
武装 :12.7mm×48(旋回2.機首固定2)
7.7mm(胴体下面2)
爆弾 :1.125kg
乗員 :4 |