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誌上個展

F-105D サンダーチーフ(トランペッター 1/72)

by  田口博通



 トランペッターから 1/32の超巨大F105の少し後の時期でしたか 1/72のF-105が発売されていました。お約束の単座型と複座型のバリエーション展開でしたので、ご記憶に残っている方もおられると思います。  ありがたいことに 先発のモノグラム1/72を参考にしたらしいことが功を奏しているようで、トランペッターにしては飛行機らしいものだと感じます。表面彫刻はトラペ特有のもので、単調なスジボリパネルラインとリベットが機械的に打たれています。


製作


 胴体の空気取り入れ口付近の構成はモノグラムを参考にしたようです。これはありがたい。
 コクピットは一般的なバスタブに座席を組み合わせる方式になっています。モノの超絶彫刻には比較しようがありませんが、塗装をし計器デカールを貼れば それなりに見られます。
 計器板上のグレアシールドは別部品となっていますが、巨大すぎるので、2013年6月号の1/32版製作記事を参考に小型化するとよいでしょう。l

塗装

 塗装には Mrカラーを筆塗。ナチュラルメタルの輝きでなく、いぶし銀のようなシルバー塗装雰囲気を狙い、艶消し黒で下塗りをし、銀を塗り重ねてゆきました。
アンチグレアもマスキングして、オリーブドラブを筆塗。方向を変えて3回くらい塗れば、刷毛目もそんなに目立ちません。機首レドームも黒艶消しを筆塗りしています。

これで、全体塗装は完了。
銀へのスミイレはいやらしくなると思い、あっさりと省略しました。


 これに付属デカールを貼れば、完成。キャノピーの透明度も良いようです。

 機首のバルカン機銃部はパネルを開けて展示でき、華があります。
 左横に開く空中給油ブームは海軍の給油機から給油を受ける場合に使うものですが、60年代ビンテージ感のただよう銀塗装機のアクセントになるので開いておきました。 ベトナム迷彩にする時は閉じておいた方がよいでしょう。
 空軍の給油に使う給油口は機首のレドーム後ろにあり、給油口が「ぱかっ」とご開帳し空軍給油母機のブームが直接刺されます。 最も有名なのは航フ世界の傑作機「F105」掲載のベトナム迷彩355th TFW/ 354th TFS所属機“PUSSY GALORE II”のノーズアートを機首上面に描いた機体で、この機体が空中給油を受ける時は給油母機の手空きの乗員がブームコントロール席に一斉に集まったそうであります。
 このトラペの72サンダーチーフはモノグラムを充分参考にしたようで、トラペ製としては珍しく翼断面もあまり違和感が無い形をしているのがありがたいです。

 72モデルとしては、国産プラモデルをお値段で抜いてお高いのが難点ですが、これは昨今の中国キットに共通して言えること。中国キットが売れている理由は日本メーカーが怖がってキット化しないようなアイテムがリリースされるからで、プラモデルとしての品質が良いという理由では決してないと思いますが、皆様はいかがお感じでしょうか? 
 それなのに、ああ、大きな勘違いか慢心か。昨今の中国製プラモデルはどれも青天井の価格で、日本を赤サンゴの中国と混同してしまっているようであります。






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