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グラマン F9F-8 クーガー  (ハセガワ 1/72)   

by 厚木の助さん        。


 厚木の助でございます。ここんところ、横田の角さんは異形の機体にぞっこんとかで、助太刀が得られず、暑い中で一人でフーフーいっております。角さんヤーイ HELP ME~
 
 さて、今月取り上げるのは F9F-2 パンサーから発達した F9F-8クーガーでございます。1/72のキットは、ハセガワからパンサーに続いて1970年代末に発売された息の長いキットがあるだけです。 ハセガワが筋彫りパネルラインに挑戦しだした頃のキットで、端整な形状にハセガワらしさがこもっております。という訳でこのベテランキットを大事に作ってみたいと存知ます。



■ 実機について

 パンサーから発達したのが後退翼を持つ「クーガー」です。
クーガーは高速性能UPのため、パンサーの直線翼を当時流行りの後退翼に取り替えまして、急降下でやっとこさ音速も突破できるようになりました。
 朝鮮戦争には結局間に合いませんでしたが、パンサーに続き、グラマン鉄工所が続いて米海軍の主力戦闘機の一翼を占めるようになり 1985機と後のファントムに迫る大量産でありました。 
機首に20mm機関砲4門だけでなく、サイドワインダーも積めるようになり、近代的な戦闘機に近づいております。NAVYだけでなく、海兵隊でも使われており、厚木や岩国にも飛来していますので、多くの写真が残っています。ブルーエンジェルスでもパンサーに続いて1954年に採用されております。
また、多くのF-9F-8が核爆弾搭載能力を持つF9F-8Bに改造されたというのも、朝鮮戦争後のソ連との冷戦状況を反映したものといえるでありましょう。
 クーガーは複座型F9F-8Tや本格的な写真偵察機F9F-8Pなどの派生型も生産されております。
 就役期間が1960年代にかけて長かったため、全面グロスシーブルーの旧塗装、ガルグレーの標準塗装、高等戦闘練習機として使われた全面ホワイトにインターナショナルオレンジのトレーナー塗装、全面蛍光イエローオレンジのQF-9J塗装など、塗装バリエーションも多岐に渡っております。


製作

■ コクピット

■ 主翼とエアインテーク

 サイドパネルが一体となった床と、計器板、操縦スティック、座席にバルクヘッドと6部品からなります。各パネルにはスライドマークが用意されております。コクピット内部はニュートラルグレーに塗り、シートにはシートベルトと脱出リングを追加いたしますと、21世紀に発売されるキットと遜色ない仕上がりになるGOODな出来でございます。機首パーツは親切な選択式で空中給油棒がついたバージョンも選べるようになっておりますので、ありがたく使わせていただきました。  エアインテークはパンサーから更に進化してベーンと一体になった深いパーツがついています。主翼は下面が左右一体になっており、上面パーツとの合いもいいので、すっきりと組立てられます。主翼後縁は薄く削ってシャープにすると男前があがります。







■ 塗装

■ 脚など

■ 完成した佇まい

 せっかくですのでVT-26の派手なトレーナー塗装を選んでみました。
ホワイトは グンゼ1番。インターナショナルオレンジはグンゼ59番のど真ん中塗装であります。翼前縁はシルバー8番。デカールを貼った後、余白をかみそりで切り抜き、クリアを吹いて艶をそろえておきます。最後にウォーキング部と機首のアンチグレア部を黒つやけし33番で塗り分けております。
 脚庫内はホワイト、脚柱もホイールもホワイトの標準塗装です。
訓練用ダミーサイドワインダーのREDがアクセントになります。照準器はクリアーパーツがついているのですが、レチクルを透明プラ板で置き換えてあります。
きれいな機体ゆえ、今回 スミイレは遠慮いたしました。機首の機銃口と排気口のみタミヤエナメルのフラット黒をさしてあります。
 ご覧のように、先代パンサーとは雰囲気が違って、派手な中にも落ち着きがございます。実に美しいスタイルであります。クーガーが大空に舞ったのは、昭和30年代のつかの間ののんびりとした平和な時代でございました。さすがにベトナムには現れていないようであります。
 厚木の助でございました。それでは失礼つかまつります。








Vol.7 2009August.        www.webmodelers.com          Office webmodelers all right reserved   無断転載を禁ず  リンクフリー
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