先回はニチモの21型零戦でしたが いかがだったでしょうか。意外に反響が大きく、読者の皆様からメールで感想を多くいただきました。リアルタイムで作った当時のことが走馬灯のように頭をかけめぐり、遠い日を思い出されて、ノスタルジアにひたった方もおられたでしょう。
さて、第5回目は アオシマ 1/72 アベンャーです。このアオシマのアベンジャーですが、1/72といっても ハセガワのアベンジャーよりかなり小さいのです。実寸は1/87くらいでしょうか。
もしかすれば、HOスケール(1/87)で書かれた外国の図面を元に設計されたのかもと 想像すれば それなりに楽しいものです。
デッサンが充分でなく、モールドも今の目で見ると、もちろんラフすぎて 今三つということになりましょうが、アベンジャー以外の機体には見えません。
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このキットの売りですが、お約束のエルロンが可動するだけでなく、主翼が後ろに折りたためるのです。当時は、実機の天才的な折りたたみヒンジ機構がわからなかったのか、回転する折りたたみロッドを介して可動するようになっています。
1960年代の発売当時100円の価格ながら机の上のシタジキの空母の上で主翼が後ろに折りたためる機体は、雑誌のカラーページで太平洋戦記にかぶれた中学生を魅了するには充分インパクトのあるプラモデルでありました。
このアオシマのアベンジャー、現在も元気に現役でプラモデル店の棚に並んでおります。
各部がガタガタなのには目をつぶっていただいて、きちんと塗装すると それなりに見られるのではないかと思います。
個人的には プラモデルの組み立てと醍醐味を味わえる、味わい深いキットとして、評価しております。 |